こんにちは、山田太郎です!ギターを始めようと思った時、最初の関門となるのがギター選び。「どんなギターを選べばいいの?」「予算はどれくらい?」「エレキとアコギ、どっちがいいの?」など、疑問は尽きないですよね。
私も初めてギターを買う時は、楽器店に行って種類の多さに圧倒されました。でも大丈夫!この章では、あなたが自分に合ったギターを見つけられるように、初心者の視点に立ってギター選びのポイントを詳しく解説していきます。
- 初めに
- 必要なアクセサリー
- 絶対に必要なアクセサリー
- あると便利なアクセサリー
- 必要に応じて検討したいアクセサリー
- アクセサリー選びのポイント
- チューニング方法
- チューニングの重要性
- スタンダードチューニングを理解しよう
- チューナーを使ったチューニング方法
- チューナーがなくても大丈夫!相対チューニング法
- ハーモニクスを使ったチューニング法
- チューニングでよくある問題と解決法
- 様々なチューニング方法
- チューニングの習慣化
- まとめ:正確なチューニングは上達の基本
- チューニング方法
- 基本コードの覚え方
- ギターの選び方
- 必要なアクセサリー
- チューニング方法
- 基本コードの覚え方
初めに
まずは自分の好きな音楽から考えよう
ギターを選ぶ前に、まず考えたいのは「どんな音楽を弾きたいか」ということ。好きなアーティストや曲のサウンドをイメージしてみましょう。
例えば、フォークソングやシンガーソングライターの曲が好きなら、アコースティックギターが向いているかもしれません。ロックやポップスが好きなら、エレキギターの方が表現の幅が広がります。J-POPなら、どちらでも対応できることが多いですね。
私の経験から言うと、好きな音楽に合わせたギターを選ぶことで、モチベーションも維持しやすくなります。「憧れのあの曲を弾きたい!」という気持ちが練習の原動力になるんですよ。
アコースティックギターとエレキギターの違い
初心者がまず悩むのが「アコースティックギターにするか、エレキギターにするか」という選択。それぞれの特徴を見ていきましょう。
アコースティックギター(アコギ)の特徴
アコースティックギターは、アンプなしでも音が出るのが最大の特徴です。ボディが空洞になっていて、その中で音が共鳴することで音量が生まれます。
メリット:
- アンプなどの機材がなくてもすぐに演奏できる
- 持ち運びが比較的簡単(エレキギターとアンプのセットより)
- 自然な音色で、弾き語りに向いている
- シンプルな構造で、メンテナンスが比較的容易
デメリット:
- 弦が張力が強く、初心者には指が痛くなりやすい
- ボディが大きく、小柄な方や子どもには扱いづらいことも
- 音量調整が難しい(大きな音を出すには力強く弾く必要がある)
アコギの中でも、クラシックギター(ナイロン弦)とフォークギター(スチール弦)があります。クラシックギターはナイロン弦を使用しているため、指への負担が少なく初心者に優しいです。一方、フォークギターはスチール弦を使用しており、明るく伸びのある音色が特徴ですが、指への負担は大きめです。
エレキギター(エレキ)の特徴
エレキギターは、ピックアップという装置で弦の振動を電気信号に変換し、アンプを通して音を出します。
メリット:
- 弦の張力がアコギより弱く、初心者でも押さえやすい
- ネックが細めで握りやすい
- 様々なエフェクターを使って音色を変えられる
- ボリュームコントロールが容易(小さな音でも練習可能)
デメリット:
- アンプがないと十分な音量が得られない
- 機材が増えるため、初期投資が高くなりがち
- セッティングや機材の知識が必要になる
私の個人的な意見としては、「弾きたい音楽に合わせて選ぶ」のがベストですが、純粋に弾きやすさを重視するなら、エレキギターの方が初心者には取っつきやすいかもしれません。ただ、アンプなどの周辺機器も必要になるので、総予算は高くなる傾向があります。
初心者がギターを選ぶ際の7つのポイント
ギターの種類が分かったところで、実際に選ぶ際のポイントを見ていきましょう。
1. 予算を決める
ギター選びで最初に考えるべきは予算です。初心者用のギターは、安いものだと1万円程度から、高いものだと10万円以上するものまであります。
私のアドバイスとしては、初心者の方は2〜5万円程度の予算で考えるのが良いでしょう。あまりに安すぎるギターは、音質や弾きやすさに問題があることが多く、挫折の原因になりかねません。かといって、最初から高額なギターを購入する必要もありません。
「練習を続けられるか分からないから、まずは安いものから」と考える方もいますが、弾きづらいギターだと上達が遅くなり、やる気を失ってしまうことも。ある程度の品質は確保した方が長い目で見ると良いでしょう。
2. ボディサイズと重さをチェック
ギターは長時間抱えて演奏するものです。自分の体格に合ったサイズと重さを選ぶことが重要です。
アコースティックギターの場合、ドレッドノート型やジャンボ型は音量が大きく豊かな音が出ますが、サイズが大きいため小柄な方には扱いづらいことも。その場合は、OOMやコンサートサイズなど、少し小ぶりなボディのギターを検討すると良いでしょう。
エレキギターは比較的軽量ですが、それでも機種によって重さは異なります。ストラトキャスタータイプは比較的軽く、レスポールタイプは重めです。店頭で実際に構えてみて、長時間持っていても疲れないかを確認してみましょう。
私の失敗談ですが、初めてのギターで見た目だけで選んだレスポールタイプのエレキは重すぎて、長時間の練習がつらかった記憶があります。特に小柄な方や女性、お子さんの場合は、重さには特に注意が必要です。
3. ネックの太さと弦高をチェック
ネックの太さ(握りやすさ)と弦高(弦とフレットボードの距離)は、弾きやすさに直結する重要なポイントです。
初心者の方には、比較的細めのネックで、弦高が低めに調整されているギターがおすすめです。弦高が高すぎると、コードを押さえる際に余計な力が必要になり、上達の妨げになることがあります。
店頭でギターを手に取ったら、1フレット、5フレット、12フレットあたりのコードを押さえてみて、押さえやすいかどうかを確認しましょう。「押さえるのがきつい」と感じたら、別のギターを試すか、調整が可能か店員さんに相談してみましょう。
4. 音色と鳴りをチェック
ギターは同じモデルでも、一本一本音色が異なります。特に木製のアコースティックギターは、木材の個体差により音の響き方が変わってきます。
店頭では、実際に弾いてみて「この音好きだな」と思えるギターを選びましょう。初心者の方は、自分で弾くのが難しければ、店員さんに弾いてもらって音色を確認するのも良い方法です。
エレキギターの場合は、アンプの設定によっても音色が大きく変わるので、使いたいエフェクトやアンプの種類も考慮に入れると良いでしょう。
5. 見た目も大事
「見た目は二の次」と言われることもありますが、私はギターの見た目も重要だと思います。「かっこいい!」「素敵!」と思えるギターなら、飾っておくだけでも練習のモチベーションになりますよね。
毎日目にするものですから、自分の好みのデザインや色のギターを選ぶことで、愛着が湧き、長く使い続けることができます。
6. ブランドと製造国
初心者の方には、信頼性の高い大手ブランドのギターがおすすめです。YAMAHA、Fender、Epiphone、Ibanezなどは、初心者向けのモデルも多く、品質も安定しています。
製造国については、日本製は品質が高いですが価格も高めです。初心者の方なら、中国製やインドネシア製の手頃な価格帯のモデルでも十分な品質のものが多くあります。
7. 試奏の重要性
可能な限り、購入前に実際に触れて弾いてみることをおすすめします。通販で購入する場合でも、同じモデルを実店舗で試奏してから決めると失敗が少なくなります。
「初心者だから弾けないし…」と遠慮する必要はありません。むしろ初心者だからこそ、自分に合ったギターを見つけることが大切です。店員さんに「初心者なんですが」と伝えれば、適切なアドバイスをもらえることが多いですよ。
価格帯別おすすめギター
予算に応じたおすすめのギターをご紹介します。実際に私が触れたり、生徒さんが使っていて評判の良かったモデルを中心に選びました。
2万円以下のおすすめギター
この価格帯でも、しっかりと練習できる品質のギターがあります。
アコースティックギター:
- YAMAHA F310(約1.5万円) 初心者の定番中の定番。安定した品質と手頃な価格で、多くの初心者が最初のギターとして選んでいます。音色のバランスも良く、弾きやすさも考慮されています。私も教室の貸出用ギターとして使用していますが、生徒さんからの評判も良いですね。
- Sepia Crue FG-10(約1万円) 超予算重視の方におすすめ。この価格とは思えない弾きやすさと音質を実現しています。「とりあえず試してみたい」という方には十分な性能です。
エレキギター:
- SELDER ST-16(約1.5万円) アンプやシールド、ピックなどの付属品がセットになった入門セット。この価格でストラトキャスタータイプのギターとアンプがセットになっているのは驚きです。「とにかく安く始めたい」という方におすすめ。
- YAMAHA PACIFICA 012(約2万円) YAMAHAの入門モデルながら、品質は安定しています。ネックが握りやすく、初心者でも弾きやすい設計になっています。アンプは別途必要ですが、長く使える一本です。
この価格帯のギターは「とりあえず始めてみたい」という方に向いています。ただし、あまりに安いモデルは弾きづらかったり、チューニングが安定しなかったりする場合もあるので注意が必要です。
2〜5万円のおすすめギター
この価格帯は、初心者にとって最もコストパフォーマンスが高い範囲です。長く使える品質のギターが見つかります。
アコースティックギター:
- YAMAHA FG820(約3.5万円) F310の上位モデル。単板トップを採用しており、豊かな音色と響きが特徴です。見た目も高級感があり、長く使えるモデルです。サンバースト(茶色がかったもの)やルビーレッド(赤系)など、カラーバリエーションも豊富で、自分好みの一本が見つかりやすいです。
- S.Yairi YF-3M(約3万円) 日本のブランドで、コストパフォーマンスに優れています。手ごろな価格ながら単板トップを採用しており、豊かな音色が楽しめます。サイズもやや小ぶりで、女性や小柄な方にも扱いやすいです。
- Morris M-351(約4.5万円) 日本の老舗ギターメーカー、モーリスの入門モデル。品質の高さで定評があり、初心者でも扱いやすいよう設計されています。特に音のバランスが良く、どんなジャンルにも対応できる汎用性の高さが魅力です。
エレキギター:
- YAMAHA PACIFICA 112V(約3万円) PACIFICAシリーズの中でも特に人気の高いモデル。シングルコイルとハムバッカーを組み合わせたピックアップ構成で、様々なジャンルの音楽に対応できます。ネックも握りやすく、初心者からベテランまで満足できる一本です。私も長年使っていましたが、本当に使いやすいギターです。
- Squier by Fender Affinity Stratocaster(約3万円) Fenderの入門ブランド「Squier」のストラトキャスター。本家Fenderに比べるとコストダウンされていますが、基本的な弾き心地や音作りの特徴は受け継いでいます。特に「憧れのFenderを手頃な価格で」という方におすすめです。
- Epiphone Les Paul Special VE(約3万円) Gibsonの入門ブランド「Epiphone」のレスポールタイプ。ハムバッカーピックアップを搭載しており、太くパワフルな音が特徴です。ロックやブルースが好きな方におすすめ。ただし、レスポールタイプは比較的重いので、体格の小さな方は注意が必要です。
この価格帯のギターは、初心者が最初に購入するギターとして最もバランスが取れています。安すぎて弾きづらいということもなく、かといって高すぎて「もったいなくて思い切り弾けない」ということもありません。
5〜10万円のおすすめギター
この価格帯になると、より品質の高いギターが選べます。「長く使いたい」「本気で上達したい」という方におすすめです。
アコースティックギター:
- Taylor Academy 10(約8万円) アメリカの高級ギターブランド「Taylor」の入門モデル。独自のネックジョイント構造により、非常に弾きやすく設計されています。音色も明るく伸びがあり、録音にも使えるクオリティです。特に指弾きを楽しみたい方におすすめ。
- Martin LX1(約7万円) アコギの王道ブランド「Martin」のトラベルサイズギター。コンパクトなボディながら、Martinならではの豊かな音色を楽しめます。小柄な方や、持ち運びも考えている方におすすめです。
- YAMAHA LS6(約6万円) YAMAHAの中級モデル。単板トップに加え、側板・背板にも厳選された木材を使用しており、豊かな響きが特徴です。バランスの取れた音色で、どんなジャンルにも対応できる汎用性の高さが魅力です。
エレキギター:
- Fender Player Stratocaster(約9万円) メキシコ製の本格的なFenderストラトキャスター。アルダーボディとメイプルネックの組み合わせで、クリアでバランスの取れた音色が特徴です。ヴィンテージスタイルのトレモロも搭載しており、表現の幅が広がります。
- Gibson Les Paul Tribute(約10万円) アメリカ製のGibsonレスポール。マホガニーボディとメイプルトップの組み合わせで、太く温かみのある音色が特徴です。見た目の高級感も抜群で、所有する喜びを感じられる一本です。
- PRS SE Standard 24(約7万円) Paul Reed Smith(PRS)の入門モデル。ハイエンドモデルの特徴を受け継ぎながら、手頃な価格を実現しています。幅広い音域と豊かな倍音が特徴で、様々なジャンルに対応できます。
この価格帯のギターは、初心者が上達していく過程で「物足りなくなる」ということが少なく、長く使い続けることができます。「最初の一本としては高いかな」と思う方も、長期的に見ればコストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。
ギター選びでよくある質問
ここでは、初心者の方からよく受ける質問にお答えします。
Q: 左利きですが、左利き用のギターを買うべきでしょうか?
A: これは意見が分かれるところですが、左利きの方でも右利き用のギターを使う人は多いです。理由としては、左利き用のギターは種類が限られることや、教則本やレッスンが基本的に右利き向けであることが挙げられます。
ただし、どうしても右利き用のギターが弾きづらいと感じる場合は、左利き用を選ぶのも良いでしょう。可能であれば、両方試してみて決めることをおすすめします。
Q: 中古ギターを買っても大丈夫ですか?
A: 中古ギターは新品より安く購入できるメリットがありますが、初心者の方は見極めが難しい面もあります。信頼できる楽器店の中古コーナーや、保証のある大手中古楽器店を利用するのが安心です。
また、可能であれば経験者に同行してもらい、状態をチェックしてもらうと良いでしょう。特にネックの反りや、フレットの摩耗、電装系の不具合などは、素人では気づきにくいポイントです。
Q: 子ども用のギターはありますか?
A: はい、子ども向けの小さいサイズのギターも販売されています。アコースティックギターでは3/4サイズや1/2サイズ、エレキギターでもミニサイズのモデルがあります。
小学生くらいのお子さんなら3/4サイズ、幼稚園〜低学年くらいなら1/2サイズが適しているケースが多いです。ただし、成長に合わせて買い替える必要が出てくるので、その点は考慮しておきましょう。
Q: インターネットで購入しても大丈夫ですか?
A: 可能であれば、最初のギターは実店舗で実際に触れて選ぶことをおすすめします。ただ、地方にお住まいで近くに楽器店がない場合や、特定のモデルを探している場合は、インターネット購入も選択肢になります。
その場合は、返品・交換ポリシーが明確なショップを選び、到着後すぐに状態をチェックしましょう。また、購入後に地元の楽器店でセットアップ(調整)してもらうことで、弾きやすくなることもあります。
Q: エレキギターを買う場合、アンプはどうしたらいいですか?
A: エレキギターを購入する場合は、アンプも一緒に検討する必要があります。初心者の方には、以下のようなアンプがおすすめです。
- Roland MICRO CUBE(約1.5万円):コンパクトながら多機能で、電池駆動も可能なため場所を選ばず練習できます。
- YAMAHA THR5(約2.5万円):デスクトップサイズながら高音質で、ヘッドフォン練習やオーディオインターフェースとしても使えます。
- VOX Pathfinder 10(約1万円):シンプルな操作性ながら、VOXらしい温かみのある音色が特徴です。
また、最近はスマートフォンに接続して使用する小型アンプ(VOX amplug等)も人気です。こちらは5,000円前後で購入でき、ヘッドフォンで静かに練習できるのが魅力です。
まとめ:自分に合ったギターを見つけよう
ギター選びは一見複雑に思えますが、自分の好きな音楽、予算、体格に合わせて選べば、失敗することは少ないです。特に初心者の方は、以下のポイントを意識すると良いでしょう。
- 予算は2〜5万円程度が理想的:あまりに安いものは弾きづらく、高すぎるものは必要ない
- 弾きたい音楽のジャンルに合わせて選ぶ:アコギかエレキか、音色の特徴など
- 自分の体格に合ったサイズと重さを選ぶ:長時間練習しても疲れないものを
- 可能な限り実際に触れて選ぶ:弾き心地は個人差があるため
- 見た目も大切にする:気に入ったデザインなら練習のモチベーションになる
ギターとの出会いは、音楽人生の大切な第一歩。焦らずじっくり選んで、あなたにぴったりの一本を見つけてくださいね。
次章では、ギターを始める際に揃えておきたいアクセサリーについて詳しく解説していきます。チューナーやピック、ストラップなど、あると便利なアイテムをご紹介しますので、お楽しみに!
初めに
こんにちは、山田太郎です!ギターを始めようと思った時、最初の関門となるのがギター選び。「どんなギターを選べばいいの?」「予算はどれくらい?」「エレキとアコギ、どっちがいいの?」など、疑問は尽きないですよね。
私も初めてギターを買う時は、楽器店に行って種類の多さに圧倒されました。でも大丈夫!この章では、あなたが自分に合ったギターを見つけられるように、初心者の視点に立ってギター選びのポイントを詳しく解説していきます。
♪ まずは自分の好きな音楽から考えよう
ギターを選ぶ前に、まず考えたいのは「どんな音楽を弾きたいか」ということ。好きなアーティストや曲のサウンドをイメージしてみましょう。
例えば、フォークソングやシンガーソングライターの曲が好きなら、アコースティックギターが向いているかもしれません。ロックやポップスが好きなら、エレキギターの方が表現の幅が広がります。J-POPなら、どちらでも対応できることが多いですね。
あなたの好きな音楽ジャンルから、適したギタータイプを選ぼう
私の経験から言うと、好きな音楽に合わせたギターを選ぶことで、モチベーションも維持しやすくなります。「憧れのあの曲を弾きたい!」という気持ちが練習の原動力になるんですよ。
🎸 アコースティックギターとエレキギターの違い
初心者がまず悩むのが「アコースティックギターにするか、エレキギターにするか」という選択。それぞれの特徴を見ていきましょう。
アコースティックギター(アコギ)の特徴
アコースティックギターは、アンプなしでも音が出るのが最大の特徴です。ボディが空洞になっていて、その中で音が共鳴することで音量が生まれます。
メリット:
- アンプなどの機材がなくてもすぐに演奏できる
- 持ち運びが比較的簡単(エレキギターとアンプのセットより)
- 自然な音色で、弾き語りに向いている
- シンプルな構造で、メンテナンスが比較的容易
デメリット:
- 弦が張力が強く、初心者には指が痛くなりやすい
- ボディが大きく、小柄な方や子どもには扱いづらいことも
- 音量調整が難しい(大きな音を出すには力強く弾く必要がある)
アコギの中でも、クラシックギター(ナイロン弦)とフォークギター(スチール弦)があります。クラシックギターはナイロン弦を使用しているため、指への負担が少なく初心者に優しいです。一方、フォークギターはスチール弦を使用しており、明るく伸びのある音色が特徴ですが、指への負担は大きめです。
エレキギター(エレキ)の特徴
エレキギターは、ピックアップという装置で弦の振動を電気信号に変換し、アンプを通して音を出します。
メリット:
- 弦の張力がアコギより弱く、初心者でも押さえやすい
- ネックが細めで握りやすい
- 様々なエフェクターを使って音色を変えられる
- ボリュームコントロールが容易(小さな音でも練習可能)
デメリット:
- アンプがないと十分な音量が得られない
- 機材が増えるため、初期投資が高くなりがち
- セッティングや機材の知識が必要になる
私の個人的な意見としては、「弾きたい音楽に合わせて選ぶ」のがベストですが、純粋に弾きやすさを重視するなら、エレキギターの方が初心者には取っつきやすいかもしれません。ただ、アンプなどの周辺機器も必要になるので、総予算は高くなる傾向があります。
アコースティックギター(左)とエレキギター(右)の外観と構造の違い
✔ 初心者がギターを選ぶ際の7つのポイント
ギターの種類が分かったところで、実際に選ぶ際のポイントを見ていきましょう。
1 予算を決める
ギター選びで最初に考えるべきは予算です。初心者用のギターは、安いものだと1万円程度から、高いものだと10万円以上するものまであります。
私のアドバイスとしては、初心者の方は2〜5万円程度の予算で考えるのが良いでしょう。あまりに安すぎるギターは、音質や弾きやすさに問題があることが多く、挫折の原因になりかねません。かといって、最初から高額なギターを購入する必要もありません。
「練習を続けられるか分からないから、まずは安いものから」と考える方もいますが、弾きづらいギターだと上達が遅くなり、やる気を失ってしまうことも。ある程度の品質は確保した方が長い目で見ると良いでしょう。
2 ボディサイズと重さをチェック
ギターは長時間抱えて演奏するものです。自分の体格に合ったサイズと重さを選ぶことが重要です。
アコースティックギターの場合、ドレッドノート型やジャンボ型は音量が大きく豊かな音が出ますが、サイズが大きいため小柄な方には扱いづらいことも。その場合は、OOMやコンサートサイズなど、少し小ぶりなボディのギターを検討すると良いでしょう。
エレキギターは比較的軽量ですが、それでも機種によって重さは異なります。ストラトキャスタータイプは比較的軽く、レスポールタイプは重めです。店頭で実際に構えてみて、長時間持っていても疲れないかを確認してみましょう。
私の失敗談ですが、初めてのギターで見た目だけで選んだレスポールタイプのエレキは重すぎて、長時間の練習がつらかった記憶があります。特に小柄な方や女性、お子さんの場合は、重さには特に注意が必要です。
3 ネックの太さと弦高をチェック
ネックの太さ(握りやすさ)と弦高(弦とフレットボードの距離)は、弾きやすさに直結する重要なポイントです。
初心者の方には、比較的細めのネックで、弦高が低めに調整されているギターがおすすめです。弦高が高すぎると、コードを押さえる際に余計な力が必要になり、上達の妨げになることがあります。
店頭でギターを手に取ったら、1フレット、5フレット、12フレットあたりのコードを押さえてみて、押さえやすいかどうかを確認しましょう。「押さえるのがきつい」と感じたら、別のギターを試すか、調整が可能か店員さんに相談してみましょう。
4 音色と鳴りをチェック
ギターは同じモデルでも、一本一本音色が異なります。特に木製のアコースティックギターは、木材の個体差により音の響き方が変わってきます。
店頭では、実際に弾いてみて「この音好きだな」と思えるギターを選びましょう。初心者の方は、自分で弾くのが難しければ、店員さんに弾いてもらって音色を確認するのも良い方法です。
エレキギターの場合は、アンプの設定によっても音色が大きく変わるので、使いたいエフェクトやアンプの種類も考慮に入れると良いでしょう。
5 見た目も大事
「見た目は二の次」と言われることもありますが、私はギターの見た目も重要だと思います。「かっこいい!」「素敵!」と思えるギターなら、飾っておくだけでも練習のモチベーションになりますよね。
毎日目にするものですから、自分の好みのデザインや色のギターを選ぶことで、愛着が湧き、長く使い続けることができます。
6 ブランドと製造国
初心者の方には、信頼性の高い大手ブランドのギターがおすすめです。YAMAHA、Fender、Epiphone、Ibanezなどは、初心者向けのモデルも多く、品質も安定しています。
製造国については、日本製は品質が高いですが価格も高めです。初心者の方なら、中国製やインドネシア製の手頃な価格帯のモデルでも十分な品質のものが多くあります。
7 試奏の重要性
可能な限り、購入前に実際に触れて弾いてみることをおすすめします。通販で購入する場合でも、同じモデルを実店舗で試奏してから決めると失敗が少なくなります。
「初心者だから弾けないし…」と遠慮する必要はありません。むしろ初心者だからこそ、自分に合ったギターを見つけることが大切です。店員さんに「初心者なんですが」と伝えれば、適切なアドバイスをもらえることが多いですよ。
初心者がギターを選ぶ際の7つの重要ポイント
💰 価格帯別おすすめギター
予算に応じたおすすめのギターをご紹介します。実際に私が触れたり、生徒さんが使っていて評判の良かったモデルを中心に選びました。
2万円以下のおすすめギター
この価格帯でも、しっかりと練習できる品質のギターがあります。
アコースティックギター:
YAMAHA F310(約1.5万円)
初心者の定番中の定番。安定した品質と手頃な価格で、多くの初心者が最初のギターとして選んでいます。音色のバランスも良く、弾きやすさも考慮されています。私も教室の貸出用ギターとして使用していますが、生徒さんからの評判も良いですね。
Sepia Crue FG-10(約1万円)
超予算重視の方におすすめ。この価格とは思えない弾きやすさと音質を実現しています。「とりあえず試してみたい」という方には十分な性能です。
エレキギター:
SELDER ST-16(約1.5万円)
アンプやシールド、ピックなどの付属品がセットになった入門セット。この価格でストラトキャスタータイプのギターとアンプがセットになっているのは驚きです。「とにかく安く始めたい」という方におすすめ。
YAMAHA PACIFICA 012(約2万円)
YAMAHAの入門モデルながら、品質は安定しています。ネックが握りやすく、初心者でも弾きやすい設計になっています。アンプは別途必要ですが、長く使える一本です。
この価格帯のギターは「とりあえず始めてみたい」という方に向いています。ただし、あまりに安いモデルは弾きづらかったり、チューニングが安定しなかったりする場合もあるので注意が必要です。
2〜5万円のおすすめギター
この価格帯は、初心者にとって最もコストパフォーマンスが高い範囲です。長く使える品質のギターが見つかります。
アコースティックギター:
YAMAHA FG820(約3.5万円)
F310の上位モデル。単板トップを採用しており、豊かな音色と響きが特徴です。見た目も高級感があり、長く使えるモデルです。サンバースト(茶色がかったもの)やルビーレッド(赤系)など、カラーバリエーションも豊富で、自分好みの一本が見つかりやすいです。
S.Yairi YF-3M(約3万円)
日本のブランドで、コストパフォーマンスに優れています。手ごろな価格ながら単板トップを採用しており、豊かな音色が楽しめます。サイズもやや小ぶりで、女性や小柄な方にも扱いやすいです。
Morris M-351(約4.5万円)
日本の老舗ギターメーカー、モーリスの入門モデル。品質の高さで定評があり、初心者でも扱いやすいよう設計されています。特に音のバランスが良く、どんなジャンルにも対応できる汎用性の高さが魅力です。
エレキギター:
YAMAHA PACIFICA 112V(約3万円)
PACIFICAシリーズの中でも特に人気の高いモデル。シングルコイルとハムバッカーを組み合わせたピックアップ構成で、様々なジャンルの音楽に対応できます。ネックも握りやすく、初心者からベテランまで満足できる一本です。私も長年使っていましたが、本当に使いやすいギターです。
Squier by Fender Affinity Stratocaster(約3万円)
Fenderの入門ブランド「Squier」のストラトキャスター。本家Fenderに比べるとコストダウンされていますが、基本的な弾き心地や音作りの特徴は受け継いでいます。特に「憧れのFenderを手頃な価格で」という方におすすめです。
Epiphone Les Paul Special VE(約3万円)
Gibsonの入門ブランド「Epiphone」のレスポールタイプ。ハムバッカーピックアップを搭載しており、太くパワフルな音が特徴です。ロックやブルースが好きな方におすすめ。ただし、レスポールタイプは比較的重いので、体格の小さな方は注意が必要です。
この価格帯のギターは、初心者が最初に購入するギターとして最もバランスが取れています。安すぎて弾きづらいということもなく、かといって高すぎて「もったいなくて思い切り弾けない」ということもありません。
5〜10万円のおすすめギター
この価格帯になると、より品質の高いギターが選べます。「長く使いたい」「本気で上達したい」という方におすすめです。
アコースティックギター:
Taylor Academy 10(約8万円)
アメリカの高級ギターブランド「Taylor」の入門モデル。独自のネックジョイント構造により、非常に弾きやすく設計されています。音色も明るく伸びがあり、録音にも使えるクオリティです。特に指弾きを楽しみたい方におすすめ。
Martin LX1(約7万円)
アコギの王道ブランド「Martin」のトラベルサイズギター。コンパクトなボディながら、Martinならではの豊かな音色を楽しめます。小柄な方や、持ち運びも考えている方におすすめです。
YAMAHA LS6(約6万円)
YAMAHAの中級モデル。単板トップに加え、側板・背板にも厳選された木材を使用しており、豊かな響きが特徴です。バランスの取れた音色で、どんなジャンルにも対応できる汎用性の高さが魅力です。
エレキギター:
Fender Player Stratocaster(約9万円)
メキシコ製の本格的なFenderストラトキャスター。アルダーボディとメイプルネックの組み合わせで、クリアでバランスの取れた音色が特徴です。ヴィンテージスタイルのトレモロも搭載しており、表現の幅が広がります。
Gibson Les Paul Tribute(約10万円)
アメリカ製のGibsonレスポール。マホガニーボディとメイプルトップの組み合わせで、太く温かみのある音色が特徴です。見た目の高級感も抜群で、所有する喜びを感じられる一本です。
PRS SE Standard 24(約7万円)
Paul Reed Smith(PRS)の入門モデル。ハイエンドモデルの特徴を受け継ぎながら、手頃な価格を実現しています。幅広い音域と豊かな倍音が特徴で、様々なジャンルに対応できます。
この価格帯のギターは、初心者が上達していく過程で「物足りなくなる」ということが少なく、長く使い続けることができます。「最初の一本としては高いかな」と思う方も、長期的に見ればコストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。
❓ ギター選びでよくある質問
ここでは、初心者の方からよく受ける質問にお答えします。
Q: 左利きですが、左利き用のギターを買うべきでしょうか?
A: これは意見が分かれるところですが、左利きの方でも右利き用のギターを使う人は多いです。理由としては、左利き用のギターは種類が限られることや、教則本やレッスンが基本的に右利き向けであることが挙げられます。
ただし、どうしても右利き用のギターが弾きづらいと感じる場合は、左利き用を選ぶのも良いでしょう。可能であれば、両方試してみて決めることをおすすめします。
Q: 中古ギターを買っても大丈夫ですか?
A: 中古ギターは新品より安く購入できるメリットがありますが、初心者の方は見極めが難しい面もあります。信頼できる楽器店の中古コーナーや、保証のある大手中古楽器店を利用するのが安心です。
また、可能であれば経験者に同行してもらい、状態をチェックしてもらうと良いでしょう。特にネックの反りや、フレットの摩耗、電装系の不具合などは、素人では気づきにくいポイントです。
Q: 子ども用のギターはありますか?
A: はい、子ども向けの小さいサイズのギターも販売されています。アコースティックギターでは3/4サイズや1/2サイズ、エレキギターでもミニサイズのモデルがあります。
小学生くらいのお子さんなら3/4サイズ、幼稚園〜低学年くらいなら1/2サイズが適しているケースが多いです。ただし、成長に合わせて買い替える必要が出てくるので、その点は考慮しておきましょう。
Q: インターネットで購入しても大丈夫ですか?
A: 可能であれば、最初のギターは実店舗で実際に触れて選ぶことをおすすめします。ただ、地方にお住まいで近くに楽器店がない場合や、特定のモデルを探している場合は、インターネット購入も選択肢になります。
その場合は、返品・交換ポリシーが明確なショップを選び、到着後すぐに状態をチェックしましょう。また、購入後に地元の楽器店でセットアップ(調整)してもらうことで、弾きやすくなることもあります。
Q: エレキギターを買う場合、アンプはどうしたらいいですか?
A: エレキギターを購入する場合は、アンプも一緒に検討する必要があります。初心者の方には、以下のようなアンプがおすすめです。
Roland MICRO CUBE(約1.5万円):コンパクトながら多機能で、電池駆動も可能なため場所を選ばず練習できます。
YAMAHA THR5(約2.5万円):デスクトップサイズながら高音質で、ヘッドフォン練習やオーディオインターフェースとしても使えます。
VOX Pathfinder 10(約1万円):シンプルな操作性ながら、VOXらしい温かみのある音色が特徴です。
また、最近はスマートフォンに接続して使用する小型アンプ(VOX amplug等)も人気です。こちらは5,000円前後で購入でき、ヘッドフォンで静かに練習できるのが魅力です。
🎯 まとめ:自分に合ったギターを見つけよう
ギター選びは一見複雑に思えますが、自分の好きな音楽、予算、体格に合わせて選べば、失敗することは少ないです。特に初心者の方は、以下のポイントを意識すると良いでしょう。
- 予算は2〜5万円程度が理想的:あまりに安いものは弾きづらく、高すぎるものは必要ない
- 弾きたい音楽のジャンルに合わせて選ぶ:アコギかエレキか、音色の特徴など
- 自分の体格に合ったサイズと重さを選ぶ:長時間練習しても疲れないものを
- 可能な限り実際に触れて選ぶ:弾き心地は個人差があるため
- 見た目も大切にする:気に入ったデザインなら練習のモチベーションになる
必要なアクセサリー
ギターを選んだら次に考えたいのが、演奏に必要なアクセサリー選びです。適切なアクセサリーがあれば、演奏がより快適になり、上達のスピードも変わってきます。「どれが本当に必要なの?」「初心者だからあまり高いものは…」など、迷うことも多いかもしれませんね。
私も初めてギターを買った時は、アクセサリーコーナーの多さに圧倒された記憶があります。でも大丈夫!この章では、本当に必要なものと、あると便利なものを分けて、初心者の方にもわかりやすく解説していきますね。
絶対に必要なアクセサリー
まずは、ギターを始めるにあたって「これがないと困る!」という必須アイテムから見ていきましょう。
チューナー:正しい音程で演奏するための必需品
チューナーは、ギターの弦の音程を合わせるためのアクセサリーです。初心者のうちは特に、耳だけで正確なチューニングをするのは難しいので、チューナーは必須アイテムと言えます。
クリップ式チューナー
最も使いやすいのが、ギターのヘッド部分にクリップで取り付けるタイプのチューナーです。振動を感知して音程を測定するため、周囲が騒がしい環境でも使いやすいのが特徴です。
おすすめは「KORG Pitchclip 2」(約2,000円)や「BOSS TU-01」(約1,500円)です。どちらも反応が早く、見やすい画面で初心者でも使いやすいです。私の教室でも多くの生徒さんが使っていますが、特に初心者の方からは「わかりやすい」と好評です。
ちょっと予算に余裕がある方には「TC Electronic PolyTune Clip」(約3,500円)もおすすめです。全ての弦を一度に測定できる「ポリフォニックチューニング」機能があり、素早くチューニングができます。
ペダル式チューナー
エレキギターをよく弾く方や、将来バンド活動を考えている方には、ペダル式のチューナーも選択肢になります。シールドを接続して使用するタイプで、ライブなどでも使いやすいのが特徴です。
代表的なのは「BOSS TU-3」(約1万円)で、多くのギタリストが愛用している定番モデルです。耐久性が高く、長く使えるのも魅力です。
スマートフォンアプリ
予算を抑えたい方は、スマートフォンのチューナーアプリも活用できます。「GuitarTuna」や「Fender Tune」などは無料で使えて、機能も十分です。ただし、マイクで音を拾うタイプなので、静かな環境でないと正確に測定できないことがあります。
初心者の方には、まずクリップ式チューナーを1つ持っておくことをおすすめします。価格も手頃で、どんな状況でも確実にチューニングができるのは大きなメリットです。
ピック:音を出すための重要なアイテム
ピックは、ギターの弦を弾くための小さなプレートです。指で直接弦を弾く奏法(フィンガーピッキング)もありますが、初心者のうちはピックを使う方が音を出しやすいでしょう。
ピックの厚さ
ピックは厚さによって弾き心地や音色が変わります。
- 薄いピック(0.46mm〜0.60mm):柔らかく弾きやすいのが特徴。初心者やストロークを中心に弾く方におすすめです。
- 中厚ピック(0.73mm〜0.88mm):バランスが良く、多くのプレイヤーに適しています。初心者の方もここから始めることが多いです。
- 厚いピック(1.0mm以上):音の芯が強く、ソロプレイに向いています。慣れないうちは少し扱いづらいかもしれません。
初心者の方には、まず0.73mm程度の中厚ピックから始めて、徐々に自分に合った厚さを見つけていくことをおすすめします。私自身も最初は0.73mmを使っていましたが、今は曲によって0.60mmと1.0mmを使い分けています。
ピックの素材
ピックの素材も音色に影響します。
- セルロイド:従来から使われている素材で、温かみのある音色が特徴です。ただし、経年劣化しやすい面もあります。
- ナイロン:耐久性が高く、滑りにくい特徴があります。初心者の方にもおすすめです。
- ウルテム:硬めの素材で、クリアな音色が特徴です。テクニカルなプレイに向いています。
- アクリル:明るい音色で、弦離れの良さが特徴です。
初心者の方には、まずナイロン製の中厚ピックがおすすめです。滑りにくく、耐久性も高いため、練習に適しています。
おすすめのピック
- Jim Dunlop Nylon Standard(0.73mm、約100円):定番中の定番。多くのギタリストが使用している信頼性の高いピックです。
- Fender Medium(0.73mm、約100円):フェンダーの定番ピック。握りやすい形状で初心者にも使いやすいです。
- PICKBOY POS-A-GRIP(0.75mm、約150円):滑り止め加工があり、汗をかいても滑りにくいのが特徴です。
ピックは消耗品なので、複数枚(10枚程度)まとめて購入しておくと安心です。また、異なる厚さや素材のピックを少しずつ試してみると、自分に合ったピックが見つかりやすいですよ。
ストラップ:立って演奏するための必需品
ギターを立って演奏する場合に必要なのがストラップです。座って演奏することが多い方でも、1本持っておくと便利です。
ストラップの素材
- ナイロン製:軽量で丈夫、お手入れも簡単です。比較的安価なものが多いです。
- 綿製:肌触りが良く、長時間の演奏でも肩が痛くなりにくいです。デザイン性の高いものも多いです。
- レザー製:高級感があり、使い込むほどに味が出ます。ただし、価格は高めです。
初心者の方には、まず手頃な価格のナイロン製や綿製のストラップがおすすめです。エレキギターは比較的軽いですが、アコースティックギターは重いので、幅広のストラップを選ぶと肩への負担が減ります。
ストラップの長さ
ストラップは長さを調節できるタイプが便利です。ギターの位置が高すぎても低すぎても弾きづらくなるので、自分の体格に合わせて調整しましょう。一般的には、立った時に座っている時とほぼ同じ位置にギターが来るように調整すると良いでしょう。
ストラップピン
多くのエレキギターにはストラップを取り付けるためのピンが付いていますが、アコースティックギターの場合は、ボディ側の端部にしかピンがないことが多いです。その場合は、ヘッド部分のストラップを固定するための「ストラップピン」や「ストラップアダプター」を別途購入するか、ヘッド下部に紐で結ぶタイプのストラップを選びましょう。
おすすめのストラップ
- Ernie Ball Polypro Strap(約2,000円):シンプルで丈夫なナイロン製ストラップ。カラーバリエーションも豊富です。
- LEVY’S コットンストラップ(約3,000円):肩当たりの良い綿製ストラップ。デザイン性も高く、長時間の演奏でも疲れにくいです。
- D’Addario Auto Lock Strap(約3,500円):ストラップがはずれるのを防ぐロック機構付き。大切なギターを落としたくない方におすすめです。
予備の弦:いざという時のために
ギターの弦は消耗品です。定期的に交換する必要がありますし、演奏中に切れてしまうこともあります。予備の弦は常に持っておくと安心です。
アコースティックギターの弦
アコースティックギターには主に以下の2種類の弦があります。
- ブロンズ弦:明るく伸びのある音色が特徴です。多くのアコースティックギター(フォークギター)に使用されています。
- ナイロン弦:柔らかい音色が特徴で、クラシックギターに使用されています。
弦の太さ(ゲージ)も選択肢があります。初心者の方には、標準的な「ライトゲージ(0.012-0.053)」や、少し柔らかい「エクストラライトゲージ(0.010-0.047)」がおすすめです。
エレキギターの弦
エレキギターの弦は、アコギよりも細いのが特徴です。こちらもゲージによって弾き心地が変わります。
- スーパーライトゲージ(0.009-0.042):最も細く、押さえやすいのが特徴です。初心者の方におすすめです。
- ライトゲージ(0.010-0.046):バランスの良い太さで、多くのギタリストに使用されています。
- ミディアムゲージ(0.011-0.050):太めの弦で、音の芯が強くなります。
おすすめの弦
- アコースティックギター用:「D’Addario EJ16」(ライトゲージ、約1,500円)や「Martin SP Lifespan」(約2,500円)がおすすめです。
- エレキギター用:「Ernie Ball Regular Slinky」(0.010-0.046、約1,000円)や「D’Addario EXL110」(0.010-0.046、約1,200円)が定番です。
弦は定期的に交換することで、音色が明るく保たれ、演奏性も向上します。初心者の方は、1〜2ヶ月に1回程度の交換が目安になるでしょう。
絶対に必要なアクセサリー
まずは、ギターを始めるにあたって「これがないと困る!」という必須アイテムから見ていきましょう。
🎵 チューナー:正しい音程で演奏するための必需品
チューナーは、ギターの弦の音程を合わせるためのアクセサリーです。初心者のうちは特に、耳だけで正確なチューニングをするのは難しいので、チューナーは必須アイテムと言えます。
様々なタイプのチューナー – あなたに最適なものを選びましょう
人気No.1クリップ式チューナー
最も使いやすいのが、ギターのヘッド部分にクリップで取り付けるタイプのチューナーです。振動を感知して音程を測定するため、周囲が騒がしい環境でも使いやすいのが特徴です。
💡 おすすめモデル
-
「KORG Pitchclip 2」
約2,000円
反応が早く、見やすい画面で初心者でも使いやすいです。私の教室でも多くの生徒さんが使っていますが、特に初心者の方からは「わかりやすい」と好評です。
- 「BOSS TU-01」 約1,500円
-
「TC Electronic PolyTune Clip」
約3,500円
ちょっと予算に余裕がある方におすすめ。全ての弦を一度に測定できる「ポリフォニックチューニング」機能があり、素早くチューニングができます。
クリップ式チューナーの正しい取り付け位置
ペダル式チューナー
エレキギターをよく弾く方や、将来バンド活動を考えている方には、ペダル式のチューナーも選択肢になります。シールドを接続して使用するタイプで、ライブなどでも使いやすいのが特徴です。
代表的なのは「BOSS TU-3」(約1万円)で、多くのギタリストが愛用している定番モデルです。耐久性が高く、長く使えるのも魅力です。
スマートフォンアプリ
予算を抑えたい方は、スマートフォンのチューナーアプリも活用できます。「GuitarTuna」や「Fender Tune」などは無料で使えて、機能も十分です。ただし、マイクで音を拾うタイプなので、静かな環境でないと正確に測定できないことがあります。
初心者の方には、まずクリップ式チューナーを1つ持っておくことをおすすめします。価格も手頃で、どんな状況でも確実にチューニングができるのは大きなメリットです。
🎸 ピック:音を出すための重要なアイテム
ピックは、ギターの弦を弾くための小さなプレートです。指で直接弦を弾く奏法(フィンガーピッキング)もありますが、初心者のうちはピックを使う方が音を出しやすいでしょう。
ピックの厚さ
ピックは厚さによって弾き心地や音色が変わります。
初心者の方には、まず0.73mm程度の中厚ピックから始めて、徐々に自分に合った厚さを見つけていくことをおすすめします。私自身も最初は0.73mmを使っていましたが、今は曲によって0.60mmと1.0mmを使い分けています。
薄いピックから厚いピックまで – あなたのプレイスタイルに合うものを選びましょう
ピックの素材
ピックの素材も音色に影響します。
- セルロイド:従来から使われている素材で、温かみのある音色が特徴です。ただし、経年劣化しやすい面もあります。
- ナイロン:初心者おすすめ耐久性が高く、滑りにくい特徴があります。
- ウルテム:硬めの素材で、クリアな音色が特徴です。テクニカルなプレイに向いています。
- アクリル:明るい音色で、弦離れの良さが特徴です。
初心者の方には、まずナイロン製の中厚ピックがおすすめです。滑りにくく、耐久性も高いため、練習に適しています。
おすすめのピック
-
Jim Dunlop Nylon Standard(0.73mm、約100円)
定番中の定番。多くのギタリストが使用している信頼性の高いピックです。
-
Fender Medium(0.73mm、約100円)
フェンダーの定番ピック。握りやすい形状で初心者にも使いやすいです。
-
PICKBOY POS-A-GRIP(0.75mm、約150円)
滑り止め加工があり、汗をかいても滑りにくいのが特徴です。
ピックは消耗品なので、複数枚(10枚程度)まとめて購入しておくと安心です。また、異なる厚さや素材のピックを少しずつ試してみると、自分に合ったピックが見つかりやすいですよ。
🎤 ストラップ:立って演奏するための必需品
ギターを立って演奏する場合に必要なのがストラップです。座って演奏することが多い方でも、1本持っておくと便利です。
ストラップの素材
ナイロン製
軽量で丈夫、お手入れも簡単です。比較的安価なものが多いです。
綿製
肌触りが良く、長時間の演奏でも肩が痛くなりにくいです。デザイン性の高いものも多いです。
レザー製
高級感があり、使い込むほどに味が出ます。ただし、価格は高めです。
初心者の方には、まず手頃な価格のナイロン製や綿製のストラップがおすすめです。エレキギターは比較的軽いですが、アコースティックギターは重いので、幅広のストラップを選ぶと肩への負担が減ります。
ストラップの正しい取り付け方法と調整の仕方
ストラップの長さ
ストラップは長さを調節できるタイプが便利です。ギターの位置が高すぎても低すぎても弾きづらくなるので、自分の体格に合わせて調整しましょう。一般的には、立った時に座っている時とほぼ同じ位置にギターが来るように調整すると良いでしょう。
ストラップピン
多くのエレキギターにはストラップを取り付けるためのピンが付いていますが、アコースティックギターの場合は、ボディ側の端部にしかピンがないことが多いです。その場合は、ヘッド部分のストラップを固定するための「ストラップピン」や「ストラップアダプター」を別途購入するか、ヘッド下部に紐で結ぶタイプのストラップを選びましょう。
おすすめのストラップ
-
Ernie Ball Polypro Strap(約2,000円)
シンプルで丈夫なナイロン製ストラップ。カラーバリエーションも豊富です。
-
LEVY’S コットンストラップ(約3,000円)
肩当たりの良い綿製ストラップ。デザイン性も高く、長時間の演奏でも疲れにくいです。
-
D’Addario Auto Lock Strap(約3,500円)
安全機能付きストラップがはずれるのを防ぐロック機構付き。大切なギターを落としたくない方におすすめです。
🎼 予備の弦:いざという時のために
ギターの弦は消耗品です。定期的に交換する必要がありますし、演奏中に切れてしまうこともあります。予備の弦は常に持っておくと安心です。
アコースティックギターの弦
アコースティックギターには主に以下の2種類の弦があります。
弦の太さ(ゲージ)も選択肢があります。初心者の方には、標準的な「ライトゲージ(0.012-0.053)」や、少し柔らかい「エクストラライトゲージ(0.010-0.047)」がおすすめです。
エレキギターの弦
エレキギターの弦は、アコギよりも細いのが特徴です。こちらもゲージによって弾き心地が変わります。
アコースティック用とエレキ用、様々なゲージの弦
おすすめの弦
アコースティックギター用:
- 「D’Addario EJ16」(ライトゲージ、約1,500円)
- 「Martin SP Lifespan」(約2,500円)
エレキギター用:
- 「Ernie Ball Regular Slinky」(0.010-0.046、約1,000円)
- 「D’Addario EXL110」(0.010-0.046、約1,200円)
弦は定期的に交換することで、音色が明るく保たれ、演奏性も向上します。初心者の方は、1〜2ヶ月に1回程度の交換が目安になるでしょう。
あると便利なアクセサリー
次に、必須ではないものの、あると演奏や練習がより快適になるアクセサリーを紹介します。
カポタスト(カポ):キーを変更するための便利ツール
カポタストは、ギターのネックに取り付けて、開放弦の音程を上げるためのアクセサリーです。これを使うと、同じコードフォームでも違うキー(調)で演奏できるようになります。
例えば、Gのコードフォームで弾いていても、カポを2フレットに付けるとAのコードとして鳴ります。これにより、難しいバレーコードを使わずに様々なキーで演奏できるようになるのです。
特に弾き語りをする方には必須アイテムと言えるでしょう。自分の声の高さに合わせてキーを調整できるのは大きなメリットです。
おすすめのカポタスト
- KYSER Quick-Change Capo(約3,000円):片手で簡単に着脱できるスプリングタイプのカポ。耐久性も高く、多くのギタリストに愛用されています。
- Shubb Deluxe Capo(約3,500円):締め付け具合を調節できるネジ式のカポ。正確なチューニングを保ちやすいのが特徴です。
- G7th Performance 3 Capo(約5,000円):最新技術を採用した高性能カポ。適切な圧力で自動調整されるため、チューニングの狂いが少ないです。
私は長年KYSERのカポを使っていますが、使いやすさと耐久性の高さで満足しています。初心者の方にもこのタイプがおすすめですね。
ギタースタンド:大切なギターを安全に保管
ギターを使わない時に立てかけておくためのスタンドです。壁に立てかけたり床に寝かせたりすると、落下や踏みつけのリスクがあるので、専用のスタンドを用意すると安心です。
床置き型スタンド
最も一般的なタイプで、床に置いてギターを立てかけるスタンドです。折りたたみ式のものが多く、収納にも便利です。
- HERCULES GS412B(約3,000円):安定性が高く、ギターのネックをしっかり支えるタイプです。
- K&M 17540(約2,500円):シンプルで使いやすい折りたたみ式スタンドです。
壁掛け型スタンド
壁に取り付けて、ギターを掛けるタイプです。床スペースを取らないのがメリットですが、賃貸住宅の場合は壁への取り付けに制限があることもあります。
- HERCULES GSP38WB(約2,000円):取り付けが簡単で、ギターを安全に保持できます。
- String Swing CC01K(約3,000円):木製の美しいデザインで、インテリアとしても映えます。
私は自宅では壁掛け型を使っていますが、見た目もスッキリして、ギターを取り出しやすいのが気に入っています。ただし、小さなお子さんやペットがいる家庭では、手の届かない高さに設置するか、床置き型の方が安全かもしれません。
ギターケース:持ち運びと保管に
ギターを外に持ち出す機会がある方には、ギターケースは必須です。また、家での保管用としても、ホコリや湿気からギターを守るために役立ちます。
ソフトケース(ギグバッグ)
軽量で持ち運びやすいのが特徴です。クッション性のある素材で作られており、軽い衝撃からはギターを守ってくれます。
- MONO M80 Vertigo(約2万円):プロミュージシャンも愛用する高級ギグバッグ。保護性能が高く、バックパックのように背負えます。
- GATOR Transit Series(約1万円):コストパフォーマンスに優れたギグバッグ。適度なクッション性と使いやすさが特徴です。
- YAMAHA ソフトケース(約5,000円):手頃な価格ながら、基本的な保護機能を備えています。
ハードケース
堅牢な外装で、ギターを確実に保護します。長距離の移動や航空機での輸送にも適していますが、重量があり、価格も高めです。
- SKB エレキギターケース(約1.5万円):耐久性に優れた樹脂製ハードケース。防水性も高いです。
- GATOR GC-DREAD(約1.2万円):アコースティックギター用のハードケース。コストパフォーマンスに優れています。
初心者の方には、まずはソフトケースから始めることをおすすめします。ライブや遠出の予定がない限り、十分な保護性能があります。私も教室への移動用には軽量なギグバッグを使っています。
メトロノーム:リズム感を養うための必需品
メトロノームは一定のテンポでカチカチと音を刻む練習用具です。正確なリズム感を身につけるために、非常に重要なアイテムです。
近年は専用のメトロノーム機器よりも、スマートフォンのアプリを使う方が多くなっています。「Pro Metronome」や「Soundbrenner」などは無料版でも十分な機能があり、使いやすいです。
ただ、練習に集中したい方は、スマホの通知に邪魔されない専用機器も選択肢になります。
- KORG MA-2(約2,000円):コンパクトで使いやすい電子メトロノーム。様々なリズムパターンも内蔵されています。
- BOSS DB-90(約1.5万円):プロも使用する高機能メトロノーム。様々な練習モードがあり、上達を助けてくれます。
メトロノームを使った練習は、特に初心者のうちは少し難しく感じるかもしれませんが、継続することでリズム感が大きく向上します。最初は遅いテンポから始めて、徐々に速度を上げていくとよいでしょう。
ギターメンテナンス用品:ギターを長持ちさせるために
ギターは適切なお手入れをすることで、音色を保ち、長持ちさせることができます。基本的なメンテナンス用品を揃えておきましょう。
クロス
ギターの汚れや指紋、汗などを拭くためのクロスです。マイクロファイバー製のものが使いやすいでしょう。
- GHS Polishing Cloth(約800円):柔らかく、ギターの塗装を傷つけません。
- Fender Factory Microfiber Cloth(約1,000円):大きめサイズで使いやすいクロスです。
弦楽器用オイル・ポリッシュ
木製部分の保湿やボディの艶出しに使用します。特にアコースティックギターは定期的なケアが重要です。
- D’Addario Lemon Oil(約1,500円):指板の保湿に最適なレモンオイルです。
- Music Nomad F-One Oil(約2,000円):指板用オイルとポリッシュの両方の機能を持つ製品です。
弦磨き
弦の寿命を延ばし、サビを防ぐための弦用クロスです。
- GHS Fast Fret(約1,500円):弦の磨きと潤滑を同時に行える便利なアイテムです。
- DUNLOP System 65 String Conditioner(約1,200円):弦の寿命を延ばし、演奏性を向上させます。
湿度調整剤
特に木製のアコースティックギターは湿度の変化に敏感です。極端な乾燥や湿気はギターを傷める原因になります。
- Planet Waves Humidipak(約3,000円):ケース内の湿度を自動的に調整してくれるシステムです。
- D’Addario Two-Way Humidification System(約3,500円):乾燥と湿気の両方からギターを守ります。
私は毎回演奏後にクロスで全体を拭き、月に一度はレモンオイルで指板のケアをしています。特に季節の変わり目は湿度の変化に注意して、必要に応じて湿度調整剤を使うようにしています。
弦交換ツール:自分でメンテナンスするために
弦の交換は基本的なメンテナンスの一つです。専用のツールがあると作業がスムーズになります。
ペグワインダー
弦を巻き取るペグを素早く回すための道具です。手回しに比べて大幅に時間を短縮できます。
- Planet Waves Pro-Winder(約1,500円):ペグワインダーとカッター、ブリッジピン抜きが一体になった便利ツールです。
- Jim Dunlop Roadpro(約1,000円):シンプルで使いやすいペグワインダーです。
弦カッター
余分な弦を切るためのニッパーです。一般的なニッパーでも代用できますが、専用品の方が切りやすいです。
- KORG ニッパー(約1,200円):弦専用のカッターで、切れ味が良く、長持ちします。
六角レンチセット
多くのエレキギターはトラスロッドの調整やブリッジの調整に六角レンチを使用します。サイズの合ったレンチセットがあると便利です。
- CruzTOOLS GrooveTech Guitar/Bass Tool Set(約5,000円):ギターメンテナンスに必要な工具がセットになっています。
初心者の方は、まずはペグワインダーと弦カッターがあれば十分です。弦交換に慣れてきたら、他のツールも徐々に揃えていくと良いでしょう。私も最初はペグワインダーだけでしたが、今では様々なツールを使いこなしています。
あると便利なアクセサリー
次に、必須ではないものの、あると演奏や練習がより快適になるアクセサリーを紹介します。
🎵 カポタスト(カポ):キーを変更するための便利ツール
カポタストは、ギターのネックに取り付けて、開放弦の音程を上げるためのアクセサリーです。これを使うと、同じコードフォームでも違うキー(調)で演奏できるようになります。
カポの仕組みと効果
例えば、Gのコードフォームで弾いていても、カポを2フレットに付けるとAのコードとして鳴ります。これにより、難しいバレーコードを使わずに様々なキーで演奏できるようになるのです。
特に弾き語りをする方には必須アイテムと言えるでしょう。自分の声の高さに合わせてキーを調整できるのは大きなメリットです。
カポを2フレットに装着した状態 – キーを簡単に変更できます
おすすめのカポタスト
片手で簡単に着脱できるスプリングタイプのカポ。耐久性も高く、多くのギタリストに愛用されています。
締め付け具合を調節できるネジ式のカポ。正確なチューニングを保ちやすいのが特徴です。
最新技術を採用した高性能カポ。適切な圧力で自動調整されるため、チューニングの狂いが少ないです。
私は長年KYSERのカポを使っていますが、使いやすさと耐久性の高さで満足しています。初心者の方にもこのタイプがおすすめですね。
🏠 ギタースタンド:大切なギターを安全に保管
ギターを使わない時に立てかけておくためのスタンドです。壁に立てかけたり床に寝かせたりすると、落下や踏みつけのリスクがあるので、専用のスタンドを用意すると安心です。
床置き型スタンド
最も一般的なタイプで、床に置いてギターを立てかけるスタンドです。折りたたみ式のものが多く、収納にも便利です。
安定性が高く、ギターのネックをしっかり支えるタイプです。
シンプルで使いやすい折りたたみ式スタンドです。
床置き型スタンド – 安定性が高く使いやすい
壁掛け型スタンド
壁に取り付けて、ギターを掛けるタイプです。床スペースを取らないのがメリットですが、賃貸住宅の場合は壁への取り付けに制限があることもあります。
取り付けが簡単で、ギターを安全に保持できます。
木製の美しいデザインで、インテリアとしても映えます。
🎒 ギターケース:持ち運びと保管に
ギターを外に持ち出す機会がある方には、ギターケースは必須です。また、家での保管用としても、ホコリや湿気からギターを守るために役立ちます。
ソフトケース(ギグバッグ)
軽量で持ち運びやすいのが特徴です。クッション性のある素材で作られており、軽い衝撃からはギターを守ってくれます。
-
MONO M80 Vertigo(約2万円) プロ仕様
プロミュージシャンも愛用する高級ギグバッグ。保護性能が高く、バックパックのように背負えます。
-
GATOR Transit Series(約1万円) コスパ優秀
コストパフォーマンスに優れたギグバッグ。適度なクッション性と使いやすさが特徴です。
-
YAMAHA ソフトケース(約5,000円) 初心者向け
手頃な価格ながら、基本的な保護機能を備えています。
左:ソフトケース(ギグバッグ)、右:ハードケース – 用途に合わせて選びましょう
ハードケース
堅牢な外装で、ギターを確実に保護します。長距離の移動や航空機での輸送にも適していますが、重量があり、価格も高めです。
-
SKB エレキギターケース(約1.5万円)
耐久性に優れた樹脂製ハードケース。防水性も高いです。
-
GATOR GC-DREAD(約1.2万円)
アコースティックギター用のハードケース。コストパフォーマンスに優れています。
初心者の方には、まずはソフトケースから始めることをおすすめします。ライブや遠出の予定がない限り、十分な保護性能があります。私も教室への移動用には軽量なギグバッグを使っています。
⏱️ メトロノーム:リズム感を養うための必需品
メトロノームは一定のテンポでカチカチと音を刻む練習用具です。正確なリズム感を身につけるために、非常に重要なアイテムです。
練習のコツ
メトロノームを使った練習は、特に初心者のうちは少し難しく感じるかもしれませんが、継続することでリズム感が大きく向上します。最初は遅いテンポから始めて、徐々に速度を上げていくとよいでしょう。
🔧 ギターメンテナンス用品:ギターを長持ちさせるために
ギターは適切なお手入れをすることで、音色を保ち、長持ちさせることができます。基本的なメンテナンス用品を揃えておきましょう。
クロス
ギターの汚れや指紋、汗などを拭くためのクロスです。マイクロファイバー製のものが使いやすいでしょう。
- GHS Polishing Cloth(約800円) – 柔らかく、ギターの塗装を傷つけません。
- Fender Factory Microfiber Cloth(約1,000円) – 大きめサイズで使いやすいクロスです。
弦楽器用オイル・ポリッシュ
木製部分の保湿やボディの艶出しに使用します。特にアコースティックギターは定期的なケアが重要です。
- D’Addario Lemon Oil(約1,500円) – 指板の保湿に最適なレモンオイルです。
- Music Nomad F-One Oil(約2,000円) – 指板用オイルとポリッシュの両方の機能を持つ製品です。
基本的なメンテナンス用品 – 定期的なお手入れで愛器を長持ちさせましょう
弦磨き
弦の寿命を延ばし、サビを防ぐための弦用クロスです。
- GHS Fast Fret(約1,500円) – 弦の磨きと潤滑を同時に行える便利なアイテムです。
- DUNLOP System 65 String Conditioner(約1,200円) – 弦の寿命を延ばし、演奏性を向上させます。
湿度調整剤
特に木製のアコースティックギターは湿度の変化に敏感です。極端な乾燥や湿気はギターを傷める原因になります。
- Planet Waves Humidipak(約3,000円) – ケース内の湿度を自動的に調整してくれるシステムです。
- D’Addario Two-Way Humidification System(約3,500円) – 乾燥と湿気の両方からギターを守ります。
私のメンテナンスルーティン
私は毎回演奏後にクロスで全体を拭き、月に一度はレモンオイルで指板のケアをしています。特に季節の変わり目は湿度の変化に注意して、必要に応じて湿度調整剤を使うようにしています。
🛠️ 弦交換ツール:自分でメンテナンスするために
弦の交換は基本的なメンテナンスの一つです。専用のツールがあると作業がスムーズになります。
ペグワインダー
弦を巻き取るペグを素早く回すための道具です。手回しに比べて大幅に時間を短縮できます。
ペグワインダーとカッター、ブリッジピン抜きが一体になった便利ツールです。
3in1機能シンプルで使いやすいペグワインダーです。
弦カッター
余分な弦を切るためのニッパーです。一般的なニッパーでも代用できますが、専用品の方が切りやすいです。
弦専用のカッターで、切れ味が良く、長持ちします。
六角レンチセット
多くのエレキギターはトラスロッドの調整やブリッジの調整に六角レンチを使用します。サイズの合ったレンチセットがあると便利です。
ギターメンテナンスに必要な工具がセットになっています。
プロ仕様
ペグワインダーを使った弦交換作業 – 専用ツールで効率的にメンテナンス
初心者へのアドバイス
初心者の方は、まずはペグワインダーと弦カッターがあれば十分です。弦交換に慣れてきたら、他のツールも徐々に揃えていくと良いでしょう。私も最初はペグワインダーだけでしたが、今では様々なツールを使いこなしています。
必要に応じて検討したいアクセサリー
ここからは、演奏スタイルや目的によって必要になるアクセサリーを紹介します。
エフェクター:エレキギターの音色を広げる
エレキギターを演奏する方は、エフェクターを使うことで音色の幅が大きく広がります。初心者のうちは必須ではありませんが、徐々に興味が出てくるアイテムです。
マルチエフェクター
様々なエフェクトが一つの機器に詰まったタイプです。初心者の方には、多様な音色を試せるマルチエフェクターがおすすめです。
- ZOOM G1 FOUR(約1.5万円):コンパクトながら多彩な音作りが可能な入門機です。
- BOSS GT-1(約2.5万円):BOSSの定評あるサウンドを手軽に楽しめるマルチエフェクターです。
コンパクトエフェクター
一つの効果に特化したペダル型のエフェクターです。好みの音色に合わせて少しずつ揃えていくのが一般的です。
- BOSS SD-1 Overdrive(約1万円):歪み系エフェクターの定番です。ロックからブルースまで幅広く使えます。
- BOSS DD-3 Digital Delay(約1.5万円):エコー効果を出すディレイの定番機です。
エフェクターは奥が深い世界ですが、最初から多くを揃える必要はありません。演奏に慣れてきて「こんな音が出せたらいいな」と思ったときに、少しずつ検討していくのがおすすめです。
レコーダー:演奏を記録するために
自分の演奏を録音して聴き返すことは、上達の近道です。スマートフォンのボイスレコーダー機能でも代用できますが、専用機器の方が音質が良いです。
- ZOOM H1n(約1.5万円):コンパクトながら高音質な録音が可能なハンディレコーダーです。
- TASCAM DR-05X(約1.5万円):操作が簡単で初心者にも使いやすいレコーダーです。
また、パソコンを持っている方は、オーディオインターフェースを使ってPC録音する方法もあります。
- Focusrite Scarlett Solo(約1.5万円):シンプルで使いやすい入門用オーディオインターフェースです。
- PreSonus AudioBox USB 96(約1.2万円):コストパフォーマンスに優れたインターフェースです。
録音した演奏を聴き返すことで、自分では気づかなかった癖や改善点が見えてきます。私も定期的に自分の演奏を録音して確認していますが、客観的に聴くことで多くの気づきがありますよ。
譜面台:楽譜を見やすく
楽譜やタブ譜を見ながら練習する方には、譜面台があると便利です。姿勢を正しく保ちながら演奏できるので、長時間の練習でも疲れにくくなります。
- YAMAHA MS-303(約3,000円):安定性が高く、高さ調節も容易な定番譜面台です。
- K&M 10010(約2,500円):折りたたみコンパクトになり、持ち運びにも便利です。
私は自宅では頑丈な据え置き型を使い、外出時には軽量な折りたたみ型を使い分けています。長時間練習する場合は、特に目線の高さに楽譜を置けるのがメリットですね。
フットスツール:クラシックギター奏者のために
クラシックギターを演奏する方は、左足を少し高くするためのフットスツールがあると正しい姿勢で演奏できます。
- K&M 14670(約3,000円):高さ調節が可能な折りたたみ式フットスツールです。
- YAMAHA FS-01(約2,500円):シンプルで使いやすいフットスツールです。
クラシックギターに限らず、アコースティックギターを座って弾く場合も、フットスツールを使うことで姿勢が安定し、長時間の演奏が楽になります。
アクセサリー選びのポイント
最後に、アクセサリーを選ぶ際の一般的なポイントをまとめておきます。
予算と優先順位を考える
全てのアクセサリーを一度に揃える必要はありません。まずは必須アイテム(チューナー、ピック、ストラップ、予備の弦)を揃え、その他は必要に応じて徐々に追加していくのがおすすめです。
私の経験では、「今の自分に本当に必要か?」を考えながら計画的に揃えていくことで、無駄な出費を抑えられます。特に初心者のうちは、高額なアクセサリーよりも、基本的な練習に集中する方が上達への近道です。
信頼できるブランドを選ぶ
ア
必要に応じて検討したいアクセサリー
ここからは、演奏スタイルや目的によって必要になるアクセサリーを紹介します。
⚡ エフェクター:エレキギターの音色を広げる
エレキギターを演奏する方は、エフェクターを使うことで音色の幅が大きく広がります。初心者のうちは必須ではありませんが、徐々に興味が出てくるアイテムです。
マルチエフェクター
初心者におすすめ様々なエフェクトが一つの機器に詰まったタイプです。初心者の方には、多様な音色を試せるマルチエフェクターがおすすめです。
コンパクトながら多彩な音作りが可能な入門機です。
BOSSの定評あるサウンドを手軽に楽しめるマルチエフェクターです。
マルチエフェクターで多彩な音色を自在に操る
コンパクトエフェクター
中級者向け一つの効果に特化したペダル型のエフェクターです。好みの音色に合わせて少しずつ揃えていくのが一般的です。
歪み系エフェクターの定番です。ロックからブルースまで幅広く使えます。
エコー効果を出すディレイの定番機です。
エフェクターは奥が深い世界ですが、最初から多くを揃える必要はありません。演奏に慣れてきて「こんな音が出せたらいいな」と思ったときに、少しずつ検討していくのがおすすめです。
🎙️ レコーダー:演奏を記録するために
自分の演奏を録音して聴き返すことは、上達の近道です。スマートフォンのボイスレコーダー機能でも代用できますが、専用機器の方が音質が良いです。
録音のメリット
録音した演奏を聴き返すことで、自分では気づかなかった癖や改善点が見えてきます。私も定期的に自分の演奏を録音して確認していますが、客観的に聴くことで多くの気づきがありますよ。
📖 譜面台:楽譜を見やすく
楽譜やタブ譜を見ながら練習する方には、譜面台があると便利です。姿勢を正しく保ちながら演奏できるので、長時間の練習でも疲れにくくなります。
安定性が高く、高さ調節も容易な定番譜面台です。
折りたたみコンパクトになり、持ち運びにも便利です。
正しい姿勢で楽譜を見ながら練習 – 長時間でも疲れにくい
🪑 フットスツール:クラシックギター奏者のために
クラシックギターを演奏する方は、左足を少し高くするためのフットスツールがあると正しい姿勢で演奏できます。
高さ調節が可能な折りたたみ式フットスツールです。
- 4段階の高さ調節(10〜26cm)
- 滑り止めゴム付き
- コンパクトに折りたたみ可能
シンプルで使いやすいフットスツールです。
- 6段階の高さ調節
- 軽量設計(約600g)
- 耐久性の高い金属製
フットスツールの効果
クラシックギターに限らず、アコースティックギターを座って弾く場合も、フットスツールを使うことで姿勢が安定し、長時間の演奏が楽になります。
正しい演奏姿勢のポイント
- 左足をフットスツールに乗せる
- ギターのくびれを左太ももに乗せる
- 背筋を自然に伸ばす
- 両肩の高さを揃える
フットスツールで正しい演奏姿勢を保つ – 長時間の練習も快適に
演奏スタイルに合わせて選ぼう
これらのアクセサリーは、あなたの演奏スタイルや目的に応じて必要になってくるものです。最初からすべてを揃える必要はありません。
エレキギター中心の方
エフェクターやオーディオインターフェースを検討
クラシックギターの方
フットスツールと譜面台は必須アイテム
弾き語り中心の方
レコーダーで自分の演奏をチェック
アクセサリー選びのポイント
最後に、アクセサリーを選ぶ際の一般的なポイントをまとめておきます。
💰 予算と優先順位を考える
全てのアクセサリーを一度に揃える必要はありません。まずは必須アイテム(チューナー、ピック、ストラップ、予備の弦)を揃え、その他は必要に応じて徐々に追加していくのがおすすめです。
アクセサリー購入の優先順位ガイド
最優先:すぐに必要なもの
ギターを始めたその日から必要になる基本アイテムです。
-
チューナー
(約1,500〜3,500円)
正しい音程なくして練習は始まりません
-
ピック
(約100円×10枚)
複数枚用意して、自分に合うものを見つけましょう
-
ストラップ
(約2,000〜3,500円)
立って演奏する予定がある方は必須
-
予備の弦
(約1,000〜2,500円)
弦が切れた時のために常備しておきましょう
最初に揃えるべき必須アクセサリー – これだけあれば練習を始められます
第二優先:早めに揃えたいもの
練習を続けていく中で、あると便利さを実感するアイテムです。
-
カポタスト
(約3,000〜5,000円)
特に弾き語りをする方には必須級のアイテム
-
ギタースタンド
(約2,500〜3,000円)
ギターを安全に保管し、練習へのハードルを下げます
-
ギターケース
(約5,000〜20,000円)
外出時の持ち運びや、ホコリからギターを守ります
-
メトロノーム
(アプリ無料〜機器約2,000円)
正確なリズム感を身につけるために重要
第三優先:上達に応じて検討
ある程度演奏に慣れてから必要性を感じるアイテムです。
-
メンテナンス用品
(約3,000〜8,000円)
ギターを長く良い状態で保つために
-
弦交換ツール
(約1,500〜5,000円)
自分でメンテナンスをする方に
-
エフェクター
(約10,000〜25,000円)
エレキギターの音色を広げたい方に
-
レコーダー
(約15,000円〜)
自分の演奏を客観的に聴きたい方に
賢い予算配分のコツ
私の経験では、「今の自分に本当に必要か?」を考えながら計画的に揃えていくことで、無駄な出費を抑えられます。特に初心者のうちは、高額なアクセサリーよりも、基本的な練習に集中する方が上達への近道です。
お得に揃えるポイント
- セット販売を活用する(初心者セットなど)
- 中古品も検討する(ただし弦など消耗品は新品を)
- 楽器店のセール時期を狙う(年末年始、決算期など)
- ポイント還元を活用する
計画的な予算配分で無駄なく必要なものを揃えましょう
🏆 信頼できるブランドを選ぶ
アクセサリー選びで迷ったら、信頼できるブランドの製品を選ぶのが安心です。長年の実績があるブランドは、品質と耐久性において一定の水準を保っています。
カテゴリー別・信頼のブランド一覧
チューナー・メトロノーム
日本の電子楽器メーカー。チューナーの精度と使いやすさで定評があります。
日本製ローランドのブランド。プロミュージシャンも愛用する高品質な製品を提供。
プロ仕様革新的な技術で知られるデンマークのメーカー。PolyTuneシリーズが人気。
革新的弦・ピック
アメリカの老舗弦メーカー。品質の安定性と豊富なラインナップが魅力。
老舗エレキギター弦の定番ブランド。多くのプロギタリストが愛用。
定番ピックの種類が豊富。Tortexシリーズなど革新的な製品も多数。
豊富な種類アコースティックギター弦の最高峰。音質と耐久性のバランスが優秀。
最高峰ケース・スタンド
プロミュージシャン御用達の高級ギグバッグブランド。保護性能が抜群。
高級ギタースタンドの定番。安定性と耐久性で高い評価を得ています。
安定性コストパフォーマンスに優れたケースメーカー。品質も十分。
コスパメンテナンス用品
D’Addarioの関連ブランド。革新的なメンテナンス用品を展開。
革新的ギターケア専門ブランド。プロ品質のメンテナンス用品を提供。
専門性弦とメンテナンス用品の老舗。Fast Fretなど定番製品多数。
実績
世界中のギタリストに愛される信頼のブランド
ブランド選びのアドバイス
必ずしも高価なブランド品が最良とは限りません。大切なのは、あなたの用途と予算に合った製品を選ぶことです。ただし、以下の点は確認しておきましょう。
-
保証期間と内容
信頼できるブランドは適切な保証期間を設定しています
-
ユーザーレビュー
実際に使用している人の評価を参考にしましょう
-
アフターサービス
修理や交換対応がしっかりしているか確認
-
楽器店スタッフの意見
実店舗で相談すれば、プロの意見が聞けます
避けたい失敗例
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激安品に飛びつく – 品質が悪く、すぐに買い替えが必要になることも
-
見た目だけで選ぶ – デザインも大切ですが、機能性を優先しましょう
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プロ仕様にこだわりすぎる – 初心者のうちは使いやすさを重視
-
互換性を確認しない – ギターとの相性を必ず確認しましょう
アクセサリー選びから始まる、豊かなギターライフ
さらに詳しく学びたい方へ
アクセサリーの選び方や使い方、メンテナンス方法など、ギターに関するあらゆる知識を体系的に学べる専門教材もあります。正しい知識を身につけることで、無駄な出費を避け、より効率的に上達することができるでしょう。
チューニング方法
さて、ギターとアクセサリーが揃ったところで、次に重要なのがチューニングです。どんなに素晴らしいギターを持っていても、チューニングが合っていなければ美しい音楽は奏でられません。「でも、チューニングって難しそう…」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。コツさえつかめば、誰でも簡単にできるようになりますよ。
私も初めてギターを手にした時は、チューニングに苦労した記憶があります。でも、今ではほんの数分で完了できるようになりました。この章では、初心者の方でも迷わずチューニングができるよう、基本から応用まで丁寧に解説していきます。
チューニングの重要性
まず、なぜチューニングが大切なのかを理解しましょう。チューニングとは、ギターの各弦の音程を正確に合わせることです。これが狂っていると、以下のような問題が生じます:
- コードを押さえても美しく響かない
- 他の楽器と合わせると不協和音になる
- 耳が正しい音程を覚えられない
- 練習しても上達した実感が得られにくい
特に初心者のうちは、「自分の弾き方が悪いのか、それともチューニングが狂っているのか」の区別がつきにくいものです。正しくチューニングされたギターで練習することで、確実に上達への道を進むことができます。
私の教室でも、レッスンの始めには必ずチューニングの時間を設けています。生徒さんからは「チューニングが合うと、同じコードなのに全然響きが違う!」という驚きの声をよく聞きます。それだけチューニングは音楽の基礎として大切なんですね。
スタンダードチューニングを理解しよう
ギターには様々なチューニング方法がありますが、最も一般的なのが「スタンダードチューニング」です。6本の弦をそれぞれ以下の音程に合わせます:
1弦(一番細い弦):E(ミ)- 高音 2弦:B(シ) 3弦:G(ソ) 4弦:D(レ) 5弦:A(ラ) 6弦(一番太い弦):E(ミ)- 低音
覚え方としては、「Elephants And Donkeys Grow Big Ears(象とロバは大きな耳を持つ)」という英語の語呂合わせや、日本語では「エライ(E)人に(A)ドジな(D)下手(G)な(B)エサ(E)」などの語呂合わせを使う方もいます。
私がお勧めするのは、最初はシンプルに「ミラレソシミ(低い方から)」と覚えることです。何度もチューニングを繰り返すうちに、自然と頭に入ってきますよ。
チューナーを使ったチューニング方法
初心者の方には、まずチューナーを使ったチューニング方法をマスターすることをお勧めします。前章で紹介したクリップ式チューナーを使った基本的な手順を見ていきましょう。
1. チューナーの準備
まず、クリップ式チューナーをギターのヘッド部分(ペグがある部分)にしっかりと取り付けます。チューナーの表示画面が見やすい位置に調整しましょう。チューナーの電源ボタンを押して、オンにします。
多くのチューナーには「ギターモード」や「クロマチックモード」などの設定があります。初心者の方は「ギターモード」を選ぶと、弦の名前(E, A, D, G, B, E)が表示されるので分かりやすいでしょう。
2. 6弦(低E)からチューニングを始める
一般的には、6弦(一番太い弦)から順番にチューニングしていきます。6弦を軽く弾いてみましょう。チューナーの画面に「6E」や「E」などと表示され、音程が合っているかどうかを示すインジケーターが動きます。
- 音程が低すぎる場合:インジケーターが左側に振れたり、赤く表示されたりします。この場合は、6弦のペグを少しずつ時計回りに回して、弦のテンションを高めていきます。
- 音程が高すぎる場合:インジケーターが右側に振れたり、赤く表示されたりします。この場合は、6弦のペグを少しずつ反時計回りに回して、弦のテンションを緩めていきます。
- 音程が合っている場合:インジケーターが中央に来て、緑色に変わることが多いです。
ペグを回す際のコツは、少しずつ回して、その都度弦を弾いて確認することです。一度に大きく回すと、目標の音程を行ったり来たりしてしまい、時間がかかります。
また、新しい弦の場合は特に、チューニング後に弦を軽く引っ張って伸ばすと、安定しやすくなります。
3. 残りの弦も同様にチューニング
6弦が合ったら、同じ要領で5弦(A)、4弦(D)、3弦(G)、2弦(B)、1弦(高E)の順にチューニングしていきます。それぞれの弦で、チューナーの表示を見ながらペグを調整し、正確な音程に合わせましょう。
全ての弦のチューニングが完了したら、もう一度最初の6弦から順番に確認していきます。弦同士が影響し合って、最初にチューニングした弦の音程が少しずれていることがあるからです。
4. チューニングの安定化
特に新しい弦や、長時間弾いていなかったギターは、チューニングが安定しにくいことがあります。以下のテクニックを試してみましょう:
- 各弦を軽く引っ張って伸ばす
- ギターのボディ部分を軽く叩いて振動を与える
- ブリッジ(弦が固定されている部分)付近を押さえて弦を少し引っ張る
これらの操作の後、もう一度チューニングを確認し、必要に応じて調整します。こうすることで、演奏中にチューニングが狂いにくくなります。
私の経験では、新しい弦の場合は特に、最初の2〜3日はこまめにチューニングを確認する必要があります。弦が馴染むまでは少し不安定なので、演奏の前後に確認する習慣をつけるといいですよ。
チューナーがなくても大丈夫!相対チューニング法
チューナーを忘れたり、電池が切れたりしたときのために、チューナーを使わない「相対チューニング法」も覚えておくと便利です。これは5弦フレットの音が、となりの開放弦の音と同じになる性質を利用した方法です。
基準音の決め方
相対チューニングでは、どれか1本の弦を基準にします。通常は、どこかで基準音を聴いて5弦(A)または6弦(低E)を合わせることが多いです。基準音の取得方法としては:
- ピアノの音(Aの音は440Hz)
- 音叉(A=440Hzのものが一般的)
- スマートフォンのチューニングアプリで1弦だけ合わせる
- オンラインのチューニング音源
これらのいずれかで、まず1本の弦を正確に合わせましょう。ここでは、5弦(A)が正確に合っていると仮定して説明します。
5弦を基準にした相対チューニング
- 5弦(A)が基準として正確にチューニングされていることを確認します。
- 6弦(低E)のチューニング:5弦の5フレットを押さえて弾きます。この音が6弦の開放弦(押さえずに弾いた音)と同じになるように、6弦のペグを調整します。
- 4弦(D)のチューニング:5弦の開放弦を弾き、次に4弦の5フレットを押さえて弾きます。この二つの音が同じになるように、4弦のペグを調整します。
- 3弦(G)のチューニング:4弦の開放弦を弾き、次に3弦の5フレットを押さえて弾きます。この二つの音が同じになるように、3弦のペグを調整します。
- 2弦(B)のチューニング:3弦の開放弦を弾き、次に2弦の4フレット(ここだけ4フレットなので注意)を押さえて弾きます。この二つの音が同じになるように、2弦のペグを調整します。
- 1弦(高E)のチューニング:2弦の開放弦を弾き、次に1弦の5フレットを押さえて弾きます。この二つの音が同じになるように、1弦のペグを調整します。
注意点として、2弦と3弦の間だけは4フレットで合わせます(他はすべて5フレット)。これは、ギターの調律システム上の特徴です。
最初は少し複雑に感じるかもしれませんが、練習を重ねるうちに自然とできるようになります。私も野外でのパフォーマンスなど、チューナーが使えない場面ではこの方法を活用しています。
相対チューニングの確認方法
相対チューニングが正しくできたかどうかを確認するには、いくつかのコードを弾いてみるのが効果的です。特に開放弦を多く使う「E」や「A」、「D」のコードは、チューニングが合っていないとすぐに不協和音になります。
また、6弦の開放弦と1弦の開放弦は同じ「E」の音(オクターブ違い)なので、この二つを交互に弾いて聴き比べるのも良い確認方法です。
ハーモニクスを使ったチューニング法
さらに正確なチューニングを求める場合や、弦の劣化を確認したい場合には、ハーモニクスを使ったチューニング法も役立ちます。ハーモニクスとは、弦の特定の位置に軽く触れて弾くことで出る、澄んだ鈴のような音のことです。
ハーモニクスの出し方
- 弦の上の、フレットの真上(5フレット、7フレット、12フレットなど)に指を軽く触れます(押さえつけないでください)。
- もう一方の手で弦を弾きます。
- 弦を弾くと同時に、フレット上に触れていた指を弦から離します。
うまくいけば、澄んだ鈴のような音(ハーモニクス音)が鳴ります。最初は出しにくいかもしれませんが、コツをつかめば簡単です。指の触れる位置と、離すタイミングが重要です。
5フレットと7フレットのハーモニクスを使ったチューニング
この方法は特に6弦と1弦のチューニングの確認に有効です。
- 6弦の5フレットのハーモニクスを出します。
- 6弦の7フレットのハーモニクスを出します。
- この二つの音を交互に鳴らし、うなりがないか確認します。うなりがある場合は、6弦のペグを微調整します。
- 同様に、1弦(高E)でも5フレットと7フレットのハーモニクスを比較します。
このハーモニクスを使った方法は、微妙な音程の違いも聞き分けやすいため、より精密なチューニングが可能です。ただし、この方法は少し上級者向けなので、まずは基本的なチューナーを使った方法や相対チューニング法をマスターしてからチャレンジするといいでしょう。
チューニングでよくある問題と解決法
チューニングの基本を理解したところで、初心者がよく直面する問題とその解決法を見ていきましょう。
問題1:チューニングがすぐに狂う
新しい弦や、長期間使用していなかったギターでは、チューニングが安定しにくいことがあります。
解決法:
- 新しい弦は、取り付け後に軽く引っ張って伸ばしておきましょう。
- チューニング後にギターをしばらく放置し、弦が馴染んでから再度チューニングを確認します。
- 頻繁にチューニングが狂う場合は、ペグの緩みやナットの溝の問題が考えられます。楽器店でメンテナンスを依頼するのも一つの選択肢です。
私の経験では、新しい弦の場合、最初の2〜3日は1日に数回チューニングする必要があります。弦が馴染むまでの一時的な現象なので、焦らずに対応しましょう。
問題2:ペグを回しても音程が変わらない
ペグを回しているのに、音程が変わらないか、突然大きく変わる場合があります。
解決法:
- ペグの回転方向を確認しましょう。一般的には、ペグを手前に回すと音程が上がり、奥に回すと下がります。
- 弦がナットやブリッジの溝で引っかかっている可能性があります。弦を指で軽く持ち上げて、溝の引っかかりを解消してみましょう。
- ペグの動きが渋い場合は、専用のオイルを少量塗布すると改善することがあります。
問題3:開放弦はチューニングが合っているのに、押さえると音程がおかしい
これは「イントネーション」の問題で、フレットの位置と実際の音程の関係が正確でない状態です。
解決法:
- 軽い症状であれば、押さえる位置を少し調整することで対応できます。
- 症状が重い場合は、ギターの調整(セットアップ)が必要かもしれません。楽器店でプロに相談しましょう。
特にエレキギターでは、ブリッジの位置を調整することでイントネーションを改善できることが多いです。
問題4:チューナーの表示が安定しない
チューナーを使っていても、表示が頻繁に変わって安定しないことがあります。
解決法:
- 弦をしっかりと、一定の強さで弾きましょう。弱すぎると音が不安定になります。
- 周囲の騒音がチューナーに影響している可能性があります。より静かな環境で試してみましょう。
- チューナーの電池が弱っている場合は、新しいものに交換してください。
- クリップ式チューナーの場合、しっかりとヘッドに固定されているか確認しましょう。
私がよく使う方法は、弦を弾いた直後ではなく、音が少し落ち着いてきたときのチューナーの表示を見ることです。これにより、より安定した読み取りが可能になります。
様々なチューニング方法
ここまでスタンダードチューニングについて説明してきましたが、音楽のジャンルやプレイスタイルによっては、異なるチューニングを使うこともあります。いくつか代表的なものを紹介しておきましょう。
ドロップDチューニング
ロックやメタルでよく使われるチューニングで、6弦(低E)だけを1音下げてD(レ)にします。他の弦はスタンダードと同じです。これにより、パワーコードが1本の指で押さえられるようになり、重厚なリフを弾きやすくなります。
チューニング方法は、通常のチューニングをした後、6弦だけを「D」の音になるまで緩めます。チューナーがあれば簡単ですが、ない場合は4弦の開放弦(D)と同じ音になるように、6弦を2オクターブ下げます。
ハーフステップダウンチューニング
全ての弦を半音(ハーフステップ)下げるチューニングです。ギタリストのジミ・ヘンドリックスやスティーヴィー・レイ・ヴォーンなどが好んで使いました。声量の小さいボーカリストが歌いやすくするために使われることもあります。
チューニングは以下のようになります: Eb(ミフラット)、Bb(シフラット)、Gb(ソフラット)、Db(レフラット)、Ab(ラフラット)、Eb(ミフラット)
チューナーを使うのが最も簡単ですが、ない場合は相対チューニングで6弦を基準に合わせていきます。
オープンGチューニング
主にブルースやスライドギターで使われるチューニングです。開放弦を弾くだけでGメジャーコードが鳴るように調整します。
チューニング:D(レ)、G(ソ)、D(レ)、G(ソ)、B(シ)、D(レ)
このチューニングでは、6弦、5弦、1弦を通常より下げる必要があります。チューナーを使うのが最も確実です。
初心者の方は、まずスタンダードチューニングをしっかりマスターしてから、これらの特殊なチューニングに挑戦することをお勧めします。基本がしっかりしていれば、様々なチューニングにも柔軟に対応できるようになります。
チューニングの習慣化
最後に、チューニングを日常的な習慣にするためのアドバイスをいくつか紹介します。
毎回の練習前にチューニングする
ギターを手に取ったら、まず最初にチューニングを確認する習慣をつけましょう。これにより、常に正しい音程で練習できるようになります。また、自然と耳が育ち、音感も向上していきます。
演奏中も定期的にチューニングを確認
長時間演奏していると、弦のテンションの変化や温度・湿度の影響でチューニングが狂ってくることがあります。30分程度演奏したら、一度チューニングを確認する習慣をつけるといいでしょう。
耳を鍛える練習をする
チューナーに頼りすぎると、自分の耳が育ちません。時々は、まず自分の耳だけでチューニングを試み、その後チューナーで確認するという練習をしてみましょう。徐々に音感が向上し、微妙な音程の違いも聞き分けられるようになります。
私の教室では、レッスンの最初に「今日のギターはチューニングが合っていますか?」と質問することがあります。これは生徒さんの耳が育っているかを確認するための小さなテストです。最初はほとんどの方が気づきませんが、数ヶ月後には「今日は少し低いかも」と答えられるようになる方が多いですよ。
様々な環境でのチューニング
温度や湿度の変化は、ギターのチューニングに大きく影響します。特に以下のような状況では注意が必要です:
- 寒い屋外から暖かい室内に持ち込んだ時
- エアコンの効いた部屋と自然環境の間を行き来する時
- 季節の変わり目
このような環境の変化があった場合は、ギターが新しい環境に馴染むまで少し時間を置いてからチューニングすると、より安定します。
まとめ:正確なチューニングは上達の基本
チューニングは、ギター演奏の基本中の基本です。正確にチューニングされたギターで練習することで、正しい音感が身につき、上達のスピードも格段に上がります。
初心者の方は、まずチューナーを使った基本的なチューニング方法をマスターし、徐々に相対チューニングやハーモニクスを使った方法にも挑戦してみてください。毎日の練習にチューニングを取り入れることで、自然と耳も育っていきます。
「チューニングは面倒くさい」と感じる方もいるかもしれませんが、実際には数分で完了する作業です。この小さな習慣が、あなたのギター演奏の質を大きく向上させることでしょう。
チューニングがきちんとできるようになったら、次はコードを覚えていきましょう。次の章では、初心者が最初に覚えるべき基本コードとその効率的な練習方法について解説します。
チューニング方法
さて、ギターとアクセサリーが揃ったところで、次に重要なのがチューニングです。どんなに素晴らしいギターを持っていても、チューニングが合っていなければ美しい音楽は奏でられません。「でも、チューニングって難しそう…」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。コツさえつかめば、誰でも簡単にできるようになりますよ。
私も初めてギターを手にした時は、チューニングに苦労した記憶があります。でも、今ではほんの数分で完了できるようになりました。この章では、初心者の方でも迷わずチューニングができるよう、基本から応用まで丁寧に解説していきます。
01 チューニングの重要性
まず、なぜチューニングが大切なのかを理解しましょう。チューニングとは、ギターの各弦の音程を正確に合わせることです。これが狂っていると、以下のような問題が生じます:
- コードを押さえても美しく響かない
- 他の楽器と合わせると不協和音になる
- 耳が正しい音程を覚えられない
- 練習しても上達した実感が得られにくい
特に初心者のうちは、「自分の弾き方が悪いのか、それともチューニングが狂っているのか」の区別がつきにくいものです。正しくチューニングされたギターで練習することで、確実に上達への道を進むことができます。
正確なチューニングが美しい音楽の第一歩
02 スタンダードチューニングを理解しよう
ギターには様々なチューニング方法がありますが、最も一般的なのが「スタンダードチューニング」です。6本の弦をそれぞれ以下の音程に合わせます:
覚え方としては、「Elephants And Donkeys Grow Big Ears(象とロバは大きな耳を持つ)」という英語の語呂合わせや、日本語では「エライ(E)人に(A)ドジな(D)下手(G)な(B)エサ(E)」などの語呂合わせを使う方もいます。
私がお勧めするのは、最初はシンプルに「ミラレソシミ(低い方から)」と覚えることです。何度もチューニングを繰り返すうちに、自然と頭に入ってきますよ。
03 チューナーを使ったチューニング方法
初心者の方には、まずチューナーを使ったチューニング方法をマスターすることをお勧めします。前章で紹介したクリップ式チューナーを使った基本的な手順を見ていきましょう。
1. チューナーの準備
まず、クリップ式チューナーをギターのヘッド部分(ペグがある部分)にしっかりと取り付けます。チューナーの表示画面が見やすい位置に調整しましょう。チューナーの電源ボタンを押して、オンにします。
多くのチューナーには「ギターモード」や「クロマチックモード」などの設定があります。初心者の方は「ギターモード」を選ぶと、弦の名前(E, A, D, G, B, E)が表示されるので分かりやすいでしょう。
2. 6弦(低E)からチューニングを始める
一般的には、6弦(一番太い弦)から順番にチューニングしていきます。6弦を軽く弾いてみましょう。チューナーの画面に「6E」や「E」などと表示され、音程が合っているかどうかを示すインジケーターが動きます。
インジケーターが左側に振れたり、赤く表示されたりします。この場合は、6弦のペグを少しずつ時計回りに回して、弦のテンションを高めていきます。
インジケーターが右側に振れたり、赤く表示されたりします。この場合は、6弦のペグを少しずつ反時計回りに回して、弦のテンションを緩めていきます。
インジケーターが中央に来て、緑色に変わることが多いです。
ペグを回す際のコツは、少しずつ回して、その都度弦を弾いて確認することです。一度に大きく回すと、目標の音程を行ったり来たりしてしまい、時間がかかります。
また、新しい弦の場合は特に、チューニング後に弦を軽く引っ張って伸ばすと、安定しやすくなります。
3. 残りの弦も同様にチューニング
6弦が合ったら、同じ要領で5弦(A)、4弦(D)、3弦(G)、2弦(B)、1弦(高E)の順にチューニングしていきます。それぞれの弦で、チューナーの表示を見ながらペグを調整し、正確な音程に合わせましょう。
全ての弦のチューニングが完了したら、もう一度最初の6弦から順番に確認していきます。弦同士が影響し合って、最初にチューニングした弦の音程が少しずれていることがあるからです。
4. チューニングの安定化
特に新しい弦や、長時間弾いていなかったギターは、チューニングが安定しにくいことがあります。以下のテクニックを試してみましょう:
- 各弦を軽く引っ張って伸ばす
- ギターのボディ部分を軽く叩いて振動を与える
- ブリッジ(弦が固定されている部分)付近を押さえて弦を少し引っ張る
これらの操作の後、もう一度チューニングを確認し、必要に応じて調整します。こうすることで、演奏中にチューニングが狂いにくくなります。
私の経験では、新しい弦の場合は特に、最初の2〜3日はこまめにチューニングを確認する必要があります。弦が馴染むまでは少し不安定なので、演奏の前後に確認する習慣をつけるといいですよ。
クリップチューナーでの正確なチューニング方法
04 チューナーがなくても大丈夫!相対チューニング法
チューナーを忘れたり、電池が切れたりしたときのために、チューナーを使わない「相対チューニング法」も覚えておくと便利です。これは5弦フレットの音が、となりの開放弦の音と同じになる性質を利用した方法です。
基準音の決め方
相対チューニングでは、どれか1本の弦を基準にします。通常は、どこかで基準音を聴いて5弦(A)または6弦(低E)を合わせることが多いです。基準音の取得方法としては:
- ピアノの音(Aの音は440Hz)
- 音叉(A=440Hzのものが一般的)
- スマートフォンのチューニングアプリで1弦だけ合わせる
- オンラインのチューニング音源
これらのいずれかで、まず1本の弦を正確に合わせましょう。ここでは、5弦(A)が正確に合っていると仮定して説明します。
5弦を基準にした相対チューニング
-
Step 1
5弦(A)が基準として正確にチューニングされていることを確認します。
-
Step 2
6弦(低E)のチューニング:5弦の5フレットを押さえて弾きます。この音が6弦の開放弦(押さえずに弾いた音)と同じになるように、6弦のペグを調整します。
-
Step 3
4弦(D)のチューニング:5弦の開放弦を弾き、次に4弦の5フレットを押さえて弾きます。この二つの音が同じになるように、4弦のペグを調整します。
-
Step 4
3弦(G)のチューニング:4弦の開放弦を弾き、次に3弦の5フレットを押さえて弾きます。この二つの音が同じになるように、3弦のペグを調整します。
-
Step 5
2弦(B)のチューニング:3弦の開放弦を弾き、次に2弦の4フレット(ここだけ4フレットなので注意)を押さえて弾きます。この二つの音が同じになるように、2弦のペグを調整します。
-
Step 6
1弦(高E)のチューニング:2弦の開放弦を弾き、次に1弦の5フレットを押さえて弾きます。この二つの音が同じになるように、1弦のペグを調整します。
注意点として、2弦と3弦の間だけは4フレットで合わせます(他はすべて5フレット)。これは、ギターの調律システム上の特徴です。
最初は少し複雑に感じるかもしれませんが、練習を重ねるうちに自然とできるようになります。私も野外でのパフォーマンスなど、チューナーが使えない場面ではこの方法を活用しています。
相対チューニングの確認方法
相対チューニングが正しくできたかどうかを確認するには、いくつかのコードを弾いてみるのが効果的です。特に開放弦を多く使う「E」や「A」、「D」のコードは、チューニングが合っていないとすぐに不協和音になります。
また、6弦の開放弦と1弦の開放弦は同じ「E」の音(オクターブ違い)なので、この二つを交互に弾いて聴き比べるのも良い確認方法です。
05 ハーモニクスを使ったチューニング法
さらに正確なチューニングを求める場合や、弦の劣化を確認したい場合には、ハーモニクスを使ったチューニング法も役立ちます。ハーモニクスとは、弦の特定の位置に軽く触れて弾くことで出る、澄んだ鈴のような音のことです。
ハーモニクスの出し方
- 弦の上の、フレットの真上(5フレット、7フレット、12フレットなど)に指を軽く触れます(押さえつけないでください)。
- もう一方の手で弦を弾きます。
- 弦を弾くと同時に、フレット上に触れていた指を弦から離します。
うまくいけば、澄んだ鈴のような音(ハーモニクス音)が鳴ります。最初は出しにくいかもしれませんが、コツをつかめば簡単です。指の触れる位置と、離すタイミングが重要です。
5フレットと7フレットのハーモニクスを使ったチューニング
この方法は特に6弦と1弦のチューニングの確認に有効です。
- 6弦の5フレットのハーモニクスを出します。
- 6弦の7フレットのハーモニクスを出します。
- この二つの音を交互に鳴らし、うなりがないか確認します。うなりがある場合は、6弦のペグを微調整します。
- 同様に、1弦(高E)でも5フレットと7フレットのハーモニクスを比較します。
このハーモニクスを使った方法は、微妙な音程の違いも聞き分けやすいため、より精密なチューニングが可能です。ただし、この方法は少し上級者向けなので、まずは基本的なチューナーを使った方法や相対チューニング法をマスターしてからチャレンジするといいでしょう。
06 チューニングでよくある問題と解決法
チューニングの基本を理解したところで、初心者がよく直面する問題とその解決法を見ていきましょう。
問題1:チューニングがすぐに狂う
新しい弦や、長期間使用していなかったギターでは、チューニングが安定しにくいことがあります。
- 新しい弦は、取り付け後に軽く引っ張って伸ばしておきましょう。
- チューニング後にギターをしばらく放置し、弦が馴染んでから再度チューニングを確認します。
- 頻繁にチューニングが狂う場合は、ペグの緩みやナットの溝の問題が考えられます。楽器店でメンテナンスを依頼するのも一つの選択肢です。
私の経験では、新しい弦の場合、最初の2〜3日は1日に数回チューニングする必要があります。弦が馴染むまでの一時的な現象なので、焦らずに対応しましょう。
問題2:ペグを回しても音程が変わらない
ペグを回しているのに、音程が変わらないか、突然大きく変わる場合があります。
- ペグの回転方向を確認しましょう。一般的には、ペグを手前に回すと音程が上がり、奥に回すと下がります。
- 弦がナットやブリッジの溝で引っかかっている可能性があります。弦を指で軽く持ち上げて、溝の引っかかりを解消してみましょう。
- ペグの動きが渋い場合は、専用のオイルを少量塗布すると改善することがあります。
問題3:開放弦はチューニングが合っているのに、押さえると音程がおかしい
これは「イントネーション」の問題で、フレットの位置と実際の音程の関係が正確でない状態です。
- 軽い症状であれば、押さえる位置を少し調整することで対応できます。
- 症状が重い場合は、ギターの調整(セットアップ)が必要かもしれません。楽器店でプロに相談しましょう。
- 特にエレキギターでは、ブリッジの位置を調整することでイントネーションを改善できることが多いです。
問題4:チューナーの表示が安定しない
チューナーを使っていても、表示が頻繁に変わって安定しないことがあります。
- 弦をしっかりと、一定の強さで弾きましょう。弱すぎると音が不安定になります。
- 周囲の騒音がチューナーに影響している可能性があります。より静かな環境で試してみましょう。
- チューナーの電池が弱っている場合は、新しいものに交換してください。
- クリップ式チューナーの場合、しっかりとヘッドに固定されているか確認しましょう。
私がよく使う方法は、弦を弾いた直後ではなく、音が少し落ち着いてきたときのチューナーの表示を見ることです。これにより、より安定した読み取りが可能になります。
07 様々なチューニング方法
ここまでスタンダードチューニングについて説明してきましたが、音楽のジャンルやプレイスタイルによっては、異なるチューニングを使うこともあります。いくつか代表的なものを紹介しておきましょう。
ドロップDチューニング
ロックやメタルでよく使われるチューニングで、6弦(低E)だけを1音下げてD(レ)にします。他の弦はスタンダードと同じです。これにより、パワーコードが1本の指で押さえられるようになり、重厚なリフを弾きやすくなります。
チューニング方法は、通常のチューニングをした後、6弦だけを「D」の音になるまで緩めます。チューナーがあれば簡単ですが、ない場合は4弦の開放弦(D)と同じ音になるように、6弦を2オクターブ下げます。
ハーフステップダウンチューニング
全ての弦を半音(ハーフステップ)下げるチューニングです。ギタリストのジミ・ヘンドリックスやスティーヴィー・レイ・ヴォーンなどが好んで使いました。声量の小さいボーカリストが歌いやすくするために使われることもあります。
チューニングは以下のようになります:
Eb(ミフラット)、Bb(シフラット)、Gb(ソフラット)、Db(レフラット)、Ab(ラフラット)、Eb(ミフラット)
チューナーを使うのが最も簡単ですが、ない場合は相対チューニングで6弦を基準に合わせていきます。
オープンGチューニング
主にブルースやスライドギターで使われるチューニングです。開放弦を弾くだけでGメジャーコードが鳴るように調整します。
チューニング:D(レ)、G(ソ)、D(レ)、G(ソ)、B(シ)、D(レ)
このチューニングでは、6弦、5弦、1弦を通常より下げる必要があります。チューナーを使うのが最も確実です。
初心者の方は、まずスタンダードチューニングをしっかりマスターしてから、これらの特殊なチューニングに挑戦することをお勧めします。基本がしっかりしていれば、様々なチューニングにも柔軟に対応できるようになります。
08 チューニングの習慣化
最後に、チューニングを日常的な習慣にするためのアドバイスをいくつか紹介します。
毎回の練習前にチューニングする
ギターを手に取ったら、まず最初にチューニングを確認する習慣をつけましょう。これにより、常に正しい音程で練習できるようになります。また、自然と耳が育ち、音感も向上していきます。
演奏中も定期的にチューニングを確認
長時間演奏していると、弦のテンションの変化や温度・湿度の影響でチューニングが狂ってくることがあります。30分程度演奏したら、一度チューニングを確認する習慣をつけるといいでしょう。
耳を鍛える練習をする
チューナーに頼りすぎると、自分の耳が育ちません。時々は、まず自分の耳だけでチューニングを試み、その後チューナーで確認するという練習をしてみましょう。徐々に音感が向上し、微妙な音程の違いも聞き分けられるようになります。
私の教室では、レッスンの最初に「今日のギターはチューニングが合っていますか?」と質問することがあります。これは生徒さんの耳が育っているかを確認するための小さなテストです。最初はほとんどの方が気づきませんが、数ヶ月後には「今日は少し低いかも」と答えられるようになる方が多いですよ。
様々な環境でのチューニング
温度や湿度の変化は、ギターのチューニングに大きく影響します。特に以下のような状況では注意が必要です:
- 寒い屋外から暖かい室内に持ち込んだ時
- エアコンの効いた部屋と自然環境の間を行き来する時
- 季節の変わり目
このような環境の変化があった場合は、ギターが新しい環境に馴染むまで少し時間を置いてからチューニングすると、より安定します。
環境変化に応じた適切なチューニングが大切
09 まとめ:正確なチューニングは上達の基本
チューニングは、ギター演奏の基本中の基本です。正確にチューニングされたギターで練習することで、正しい音感が身につき、上達のスピードも格段に上がります。
初心者の方は、まずチューナーを使った基本的なチューニング方法をマスターし、徐々に相対チューニングやハーモニクスを使った方法にも挑戦してみてください。毎日の練習にチューニングを取り入れることで、自然と耳も育っていきます。
「チューニングは面倒くさい」と感じる方もいるかもしれませんが、実際には数分で完了する作業です。この小さな習慣が、あなたのギター演奏の質を大きく向上させることでしょう。
正確なチューニングをマスターして、美しい音楽を奏でる第一歩を踏み出しましょう!
次のステップへ進む →基本コードの覚え方
チューニングができたら、いよいよギターの醍醐味であるコード演奏に進みましょう。「コード」とは和音のことで、複数の音を同時に鳴らすことで豊かな響きを作り出します。多くの曲は、このコードの組み合わせで成り立っているんですよ。
「でも、コードって難しそう…」と思われる方も多いかもしれませんね。確かに最初は指が思うように動かず、きれいな音が出ないことも多いです。私も初めてコードを押さえた時は「これが本当にできるようになるの?」と不安になりました。でも大丈夫!コツをつかめば、誰でも弾けるようになります。
この章では、初心者の方が効率よくコードを覚えるためのポイントを、実践的にお伝えしていきます。少しずつ進めていけば、きっとあなたも好きな曲が弾けるようになりますよ。
コードの基本を理解しよう
まず、コードの基本的な考え方について説明しましょう。コードとは、3つ以上の音を組み合わせた和音のことです。ギターでは、複数の弦を同時に押さえて弾くことで、コードを鳴らします。
コード名は、基本となる音(ルート音)と、そのコードの種類(メジャー、マイナー、セブンスなど)で表されます。例えば:
- C(シー):ドミソの音で構成されるCメジャーコード
- Am(エーマイナー):ラドミの音で構成されるAマイナーコード
- G7(ジーセブン):ソシレファの音で構成されるGセブンスコード
最初は専門用語が多くて混乱するかもしれませんが、覚えるべきなのはコードの押さえ方であって、理論はあとから少しずつ理解していけば大丈夫です。実際、多くのギタリストは最初に理論を学ぶのではなく、実践的にコードを覚えていきます。
初心者が最初に覚えるべき基本コード
さて、数あるコードの中で、初心者の方が最初に覚えるべきコードはどれでしょうか?ここでは、多くの曲で使われる基本的なコードを紹介します。これらのコードをマスターすれば、すぐに簡単な曲に挑戦できるようになりますよ。
Cコード(シーコード)
Cコードは、初心者が最初に覚えることが多いコードの一つです。比較的押さえやすく、多くの曲で使われます。
押さえ方:
- 1弦:開放(押さえない)
- 2弦:1フレットを人差し指で押さえる
- 3弦:開放
- 4弦:2フレットを中指で押さえる
- 5弦:3フレットを薬指で押さえる
- 6弦:鳴らさない(×)
Cコードを押さえる時のコツは、指をフレットの金属バーのすぐ後ろ(ヘッド側)に垂直に立てて押さえることです。爪が弦に触れないように、指の腹で押さえましょう。
最初は「指が痛い」「きれいに鳴らない」と感じるかもしれませんが、これは誰もが通る道です。少しずつ指の筋力がついてきて、きれいな音が出せるようになります。
私の生徒さんでも、最初は「指が痛くて3分も押さえていられない」という方がいましたが、1週間ほど練習を続けるうちに、痛みを感じなくなったケースがたくさんあります。
Gコード(ジーコード)
Gコードは、フォークソングやポップスでよく使われるコードです。Cコードと一緒に覚えると、多くの曲が弾けるようになります。
押さえ方:
- 1弦:3フレットを小指で押さえる
- 2弦:開放
- 3弦:開放
- 4弦:開放
- 5弦:2フレットを中指で押さえる
- 6弦:3フレットを薬指で押さえる
Gコードは指を大きく広げる必要があるため、最初は少し難しく感じるかもしれません。特に小指を使うのが慣れないという方も多いでしょう。でも、この形は多くの曲で頻繁に出てくるので、しっかり練習しておくことをお勧めします。
コツとしては、まず5弦と6弦の押さえ方を確認し、その後に1弦の3フレットを押さえる、という順番で練習すると良いでしょう。一度に全ての指を配置しようとすると混乱しやすいので、段階的に指を置いていきます。
Dコード(ディーコード)
Dコードも、多くの曲で使われる基本的なコードです。G、C、Dの3つのコードを覚えれば、シンプルな曲なら弾けるようになります。
押さえ方:
- 1弦:2フレットを中指で押さえる
- 2弦:3フレットを薬指で押さえる
- 3弦:2フレットを人差し指で押さえる
- 4弦:開放
- 5弦、6弦:鳴らさない(×)
Dコードを押さえる際は、5弦と6弦を鳴らさないように注意しましょう。これは、右手(ピッキングハンド)で1弦から4弦までだけを弾くことで実現します。最初は難しいかもしれませんが、練習を重ねるうちに自然とできるようになります。
また、Dコードは指が密集するため、指同士が干渉しやすいコードです。各指をしっかり立てて、フレットのすぐ後ろを押さえるようにしましょう。
Amコード(エーマイナーコード)
Amコードは、マイナーコードの中でも比較的押さえやすく、切ない雰囲気を出したい時によく使われます。
押さえ方:
- 1弦:開放
- 2弦:1フレットを中指で押さえる
- 3弦:2フレットを薬指で押さえる
- 4弦:2フレットを人差し指で押さえる
- 5弦:開放
- 6弦:鳴らさない(×)
Amコードも、Dコードと同様に指が密集するコードです。特に初心者の方は、3弦と4弦の2フレットを別々の指(薬指と人差し指)で押さえるのが難しいと感じるかもしれません。
コツとしては、まず4弦の2フレットを人差し指で押さえ、次に3弦の2フレットを薬指で、最後に2弦の1フレットを中指で押さえるという順番で練習すると良いでしょう。また、6弦を鳴らさないように注意することも大切です。
Emコード(イーマイナーコード)
Emコードは、初心者にとって最も押さえやすいコードの一つです。2つの指だけで押さえられるので、最初に挑戦するのにぴったりです。
押さえ方:
- 1弦:開放
- 2弦:開放
- 3弦:開放
- 4弦:2フレットを中指で押さえる
- 5弦:2フレットを人差し指で押さえる
- 6弦:開放
Emコードは、すべての弦を鳴らすことができます。そのため、ストロークの練習にも適しています。「全ての弦をきれいに鳴らす」という基本的なストロークのコツを掴むのに役立ちますよ。
私の教室では、ギターを始めたばかりの生徒さんには、まずこのEmコードから練習してもらうことが多いです。比較的簡単に押さえられるので、初めての成功体験を得やすいコードなんです。
Fコード(エフコード)
Fコードは、初心者にとって最初の大きな壁となることが多いコードです。人差し指で複数の弦を同時に押さえる「バレーコード」の形になるため、力が必要で、最初はきれいに鳴らすのが難しいでしょう。
押さえ方(基本形):
- 1弦、2弦:1フレットを人差し指で同時に押さえる(バレー)
- 3弦:2フレットを中指で押さえる
- 4弦:3フレットを薬指で押さえる
- 5弦:3フレットを小指で押さえる
- 6弦:鳴らさない(×)または1フレットまでバレーを伸ばす
初心者の方には、まずFコードの簡易版から始めることをお勧めします。
簡易版の押さえ方:
- 1弦:1フレットを人差し指で押さえる
- 2弦:1フレットを人差し指で押さえる(1弦と同時にバレー)
- 3弦:2フレットを中指で押さえる
- 4弦:3フレットを薬指で押さえる
- 5弦、6弦:鳴らさない(×)
この簡易版なら、人差し指で押さえるのは1弦と2弦だけなので、比較的押さえやすいでしょう。音色は本来のFコードと少し異なりますが、多くの曲では代用できます。
Fコードをマスターするには時間がかかりますが、諦めずに練習を続けることが大切です。少しずつ指の力がついてきて、きれいに鳴らせるようになりますよ。
コードを効率的に覚えるための練習方法
基本コードの押さえ方を知ったところで、次はそれらを効率的に覚えるための練習方法を見ていきましょう。
1. 一つのコードをマスターしてから次へ
初心者の方がよくやってしまうのが、一度にたくさんのコードを覚えようとすることです。しかし、これは非効率的です。まずは一つのコードをしっかりマスターしてから、次のコードに進むことをお勧めします。
例えば、最初にEmコードを完璧に押さえられるようになるまで練習し、その後にAmコード、Cコード、という具合に一つずつ増やしていきましょう。
「完璧に押さえられる」とは、以下の状態を指します:
- 全ての弦がクリアに鳴る(押さえるべき弦が鳴らない「デッド音」がない)
- 開放弦がビビらない(指が他の弦に触れていない)
- コードフォームを見なくても、スムーズに指を配置できる
私の経験では、一つのコードをマスターするのに3〜7日程度かかることが多いです。焦らず、一つずつ確実にマスターしていきましょう。
2. コード切り替え練習
一つ一つのコードが押さえられるようになったら、次はコード間の切り替えを練習します。これが実際の曲を弾く際に最も重要なスキルです。
簡単な組み合わせから始めましょう:
- Em ⇔ Am
- C ⇔ G
- G ⇔ D
- Am ⇔ C
練習方法は以下の通りです:
- メトロノームを使い、遅いテンポ(例:60BPM)で設定します。
- 4拍ごとにコードを切り替えます(例:Em 4拍 → Am 4拍 → Em 4拍…)。
- 少しずつテンポを上げていきます。
- 慣れてきたら、2拍ごと、1拍ごとと切り替えのスピードを上げていきます。
この練習を毎日10分程度行うだけでも、コード切り替えのスピードは驚くほど向上します。私の生徒さんでも、最初は「指が全然間に合わない」と言っていた方が、2週間ほどでスムーズに切り替えられるようになったケースがたくさんあります。
3. コード進行を使った練習
複数のコードを組み合わせた「コード進行」を練習すると、より実践的なスキルが身につきます。多くの曲で使われる定番のコード進行を練習しておくと、上達が早くなります。
代表的なコード進行の例:
- C → G → Am → F(4コード進行として有名)
- C → Am → F → G(同上)
- G → Em → C → D(多くのポップスで使われる)
これらのコード進行を、まずは遅いテンポで、各コード4拍ずつ鳴らす練習をしましょう。慣れてきたら、2拍ずつ、さらには1拍ずつと速度を上げていきます。
この練習方法の良い点は、実際の曲に近い形で練習できることです。「ただコードを押さえる練習」より、「曲を弾いている」という感覚で練習できるので、モチベーションも維持しやすいでしょう。
4. 実際の曲に挑戦する
基本コードをある程度押さえられるようになったら、実際の曲に挑戦してみましょう。初心者向けの簡単な曲から始めることをお勧めします。
初心者におすすめの曲の例:
- 「キセキ」(GReeeeN):G, D, Em, Cadd9(Cの変形)
- 「小さな恋のうた」(MONGOL800):F, C, G, Am
- 「チェリー」(スピッツ):C, F, G, Am
- 「3月9日」(レミオロメン):G, Cadd9, D, Em
曲を練習する際のポイントは、無理をせず、最初はゆっくりとしたテンポで練習することです。コードが切り替わる部分でいったん止まっても構いません。徐々にテンポを上げていけば、やがてスムーズに弾けるようになります。
私の教室でも、基本コードを覚えた後は、なるべく早く実際の曲に挑戦してもらうようにしています。「好きな曲が弾けた!」という成功体験が、その後の練習のモチベーションにつながるからです。
コード練習でよくある問題と解決法
コードを練習する中で、多くの初心者が直面する問題とその解決法を見ていきましょう。
問題1:弦がビビって(ブザーのように)鳴る
これは、押さえた指が別の弦に軽く触れていることが原因です。
解決法:
- 指をしっかり立てて、フレットのすぐ後ろを押さえるようにしましょう。
- 各指の位置を少しずつ調整して、最適な位置を見つけます。
- 一弦ずつ弾いて、どの弦がビビっているかを確認し、対応する指の位置を修正します。
問題2:手や指が痛くなる
特に練習を始めたばかりの頃は、指先や手首、腕が痛くなることがあります。
解決法:
- 無理をせず、痛みを感じたら休憩を取りましょう。短時間の練習を複数回に分けるのも効果的です。
- 指先の痛みは、練習を続けるうちに自然と指にタコができて和らぎます。
- 手首や腕の痛みがある場合は、ギターの持ち方や姿勢を見直してみましょう。
私も初めてギターを始めた頃は、15分も練習すると指先が痛くて休憩が必要でした。でも、1〜2週間続けるうちに徐々に慣れてきて、今では何時間弾いても痛みを感じません。これは誰もが通る道なので、諦めずに少しずつ練習を続けましょう。
問題3:コード切り替えがスムーズにできない
これは最も一般的な悩みの一つです。コード自体は押さえられるのに、切り替えの際にテンポが乱れてしまう問題です。
解決法:
- 極端に遅いテンポから始めて、確実に切り替えられることを優先しましょう。
- 「共通の指」に注目してみてください。例えば、CコードからGコードに移る際、中指は同じ弦(4弦)を押さえているので、この指を軸にして他の指を動かすとスムーズになります。
- 切り替える2つのコードを交互に、まずは「形を作る」だけの練習をしてみましょう。音を出さずに、フォームの切り替えだけを繰り返し練習します。
コード切り替えがスムーズにできるようになるには時間がかかりますが、継続的な練習で必ず上達します。私の教室でも、最初は「切り替えが間に合わない」と悩んでいた生徒さんが、1ヶ月後には難なく切り替えられるようになっています。
問題4:バレーコード(Fなど)がきれいに鳴らない
バレーコード(特にFコード)は、初心者にとって大きな壁となることが多いです。
解決法:
- まずは簡易版から始めましょう。すべての弦をバレーするのではなく、1弦と2弦だけをバレーする形から練習します。
- バレーをする際は、人差し指の側面(親指側)を使うと力が入りやすいです。
- ギターのネックをしっかり握り、親指の位置を調整して力が入りやすい位置を見つけましょう。
- 毎日少しずつ練習を続けることが大切です。いきなり完璧に鳴らそうとせず、少しずつ上達を目指しましょう。
私も最初はFコードが全く鳴らず、「自分には無理かも」と思ったことがあります。しかし、毎日5分だけでも練習を続けるうちに、徐々に音が鳴るようになりました。バレーコードは時間をかけて少しずつ上達するものなので、焦らず継続することが大切です。
コード表の活用法
コードを覚える際には、コード表(コードダイアグラム)を活用すると便利です。コード表は、ギターのフレットボードを縦から見た図で、どの位置にどの指を置くかを視覚的に示したものです。
ただし、コード表の見方自体に慣れる必要があります。基本的な見方は以下の通りです:
- 縦線:ギターの弦(左から6弦、5弦…1弦)
- 横線:フレット(上から順にナット、1フレット、2フレット…)
- 黒丸:押さえる位置
- 数字(1, 2, 3, 4):使用する指(1=人差し指、2=中指、3=薬指、4=小指)
- ○:開放弦(押さえずに弾く弦)
- ×:鳴らさない弦
コード表を見る際は、まず全体の形を把握し、次に各指の位置を確認し、最後に開放弦と鳴らさない弦をチェックするという順番で見ていくと理解しやすいでしょう。
最初のうちはコード表を見ながら練習することになりますが、徐々に見なくても押さえられるようになることが目標です。「筋肉の記憶」として体に覚えさせるイメージで練習しましょう。
コードの仕組みを理解する(少し発展的な内容)
ここまで実践的なコードの押さえ方と練習方法を中心に解説してきましたが、少し余裕ができたら、コードの仕組みについても理解を深めると良いでしょう。
コードは基本的に、「ルート(根音)」「3rd(第3音)」「5th(第5音)」の3つの音で構成されています。
例えば、Cメジャーコードの場合:
- ルート:C(ド)
- 3rd:E(ミ)
- 5th:G(ソ)
Amマイナーコードの場合:
- ルート:A(ラ)
- 3rd:C(ド)- メジャーコードより半音低い
- 5th:E(ミ)
メジャーコードとマイナーコードの違いは、主に3rdの音が半音違うことにあります。これが、メジャーコードが明るく、マイナーコードが暗い印象を与える理由です。
こうした理論を理解すると、新しいコードを覚える際の助けになりますし、作曲やアレンジの際にも役立ちます。ただし、初心者のうちは理論よりも実践を優先し、たくさんコードを弾いて感覚を養うことが大切です。
実践的なコード練習プラン
最後に、初心者の方が効率よくコードをマスターするための、4週間の練習プランを紹介します。毎日15〜30分程度の練習を想定しています。
第1週:基本コードの形を覚える
- 1日目:Emコードを練習
- 2日目:Amコードを練習、Emの復習
- 3日目:Cコードを練習、EmとAmの復習
- 4日目:Gコードを練習、これまでのコードの復習
- 5日目:Dコードを練習、これまでのコードの復習
- 6日目:簡易版Fコードを練習、これまでのコードの復習
- 7日目:全てのコードの復習と、簡単なコード進行(Em→Am→C→G)の練習
この週のポイントは、各コードの形を正確に覚え、全ての弦がクリアに鳴るようにすることです。速さよりも正確さを重視しましょう。
第2週:コード切り替えの練習
- 8〜10日目:基本的なコード切り替え(Em⇔Am、C⇔G、G⇔D)を練習
- 11〜12日目:少し難しいコード切り替え(C⇔F、Am⇔F)を練習
- 13〜14日目:4コード進行(C→G→Am→F、G→Em→C→D)の練習
この週のポイントは、コード間のスムーズな移動です。最初はゆっくりと、徐々にテンポを上げていきましょう。
第3週:ストロークパターンの導入
- 15〜17日目:基本的なストロークパターン(ダウンストロークのみ、ダウン・アップの組み合わせ)を練習
- 18〜21日目:コード進行にストロークパターンを組み合わせた練習
この週のポイントは、コード切り替えにリズム感を加えることです。メトロノームを使って、一定のテンポを保つ練習をしましょう。
第4週:実際の曲に挑戦
- 22〜28日目:簡単な曲(「キセキ」「小さな恋のうた」など)の練習
この週のポイントは、これまで練習してきたスキルを実際の曲で活かすことです。最初はゆっくりと、少しずつテンポを上げていきましょう。
このプランは一例ですが、自分のペースに合わせて調整してください。大切なのは毎日継続して練習することです。短時間でも毎日続けることで、確実に上達していきます。
私の教室でも、このようなステップで練習を進めていく生徒さんが多いですが、4週間もあれば簡単な曲なら弾けるようになる方がほとんどです。最初は誰もが初心者です。諦めずに続けることが、上達の鍵となります。
コードを覚えることは、ギター演奏の基礎となる重要なスキルです。この章で紹介した方法で練習を続ければ、必ず上達し、多くの曲を弾けるようになります。焦らず、楽しみながら練習を続けていきましょう!
基本コードの覚え方
チューニングができたら、いよいよギターの醍醐味であるコード演奏に進みましょう。「コード」とは和音のことで、複数の音を同時に鳴らすことで豊かな響きを作り出します。多くの曲は、このコードの組み合わせで成り立っているんですよ。
「でも、コードって難しそう…」と思われる方も多いかもしれませんね。確かに最初は指が思うように動かず、きれいな音が出ないことも多いです。私も初めてコードを押さえた時は「これが本当にできるようになるの?」と不安になりました。でも大丈夫!コツをつかめば、誰でも弾けるようになります。
この章では、初心者の方が効率よくコードを覚えるためのポイントを、実践的にお伝えしていきます。少しずつ進めていけば、きっとあなたも好きな曲が弾けるようになりますよ。
01 コードの基本を理解しよう
まず、コードの基本的な考え方について説明しましょう。コードとは、3つ以上の音を組み合わせた和音のことです。ギターでは、複数の弦を同時に押さえて弾くことで、コードを鳴らします。
コード名は、基本となる音(ルート音)と、そのコードの種類(メジャー、マイナー、セブンスなど)で表されます。例えば:
最初は専門用語が多くて混乱するかもしれませんが、覚えるべきなのはコードの押さえ方であって、理論はあとから少しずつ理解していけば大丈夫です。実際、多くのギタリストは最初に理論を学ぶのではなく、実践的にコードを覚えていきます。
コードダイアグラムの見方と基本構成
02 初心者が最初に覚えるべき基本コード
さて、数あるコードの中で、初心者の方が最初に覚えるべきコードはどれでしょうか?ここでは、多くの曲で使われる基本的なコードを紹介します。これらのコードをマスターすれば、すぐに簡単な曲に挑戦できるようになりますよ。
Cコード(シーコード)
Cコードは、初心者が最初に覚えることが多いコードの一つです。比較的押さえやすく、多くの曲で使われます。
押さえ方:
- 1弦:開放(押さえない)
- 2弦:1フレットを人差し指で押さえる
- 3弦:開放
- 4弦:2フレットを中指で押さえる
- 5弦:3フレットを薬指で押さえる
- 6弦:鳴らさない(×)
Cコードを押さえる時のコツは、指をフレットの金属バーのすぐ後ろ(ヘッド側)に垂直に立てて押さえることです。爪が弦に触れないように、指の腹で押さえましょう。
最初は「指が痛い」「きれいに鳴らない」と感じるかもしれませんが、これは誰もが通る道です。少しずつ指の筋力がついてきて、きれいな音が出せるようになります。
私の生徒さんでも、最初は「指が痛くて3分も押さえていられない」という方がいましたが、1週間ほど練習を続けるうちに、痛みを感じなくなったケースがたくさんあります。
Gコード(ジーコード)
Gコードは、フォークソングやポップスでよく使われるコードです。Cコードと一緒に覚えると、多くの曲が弾けるようになります。
押さえ方:
- 1弦:3フレットを小指で押さえる
- 2弦:開放
- 3弦:開放
- 4弦:開放
- 5弦:2フレットを中指で押さえる
- 6弦:3フレットを薬指で押さえる
Gコードは指を大きく広げる必要があるため、最初は少し難しく感じるかもしれません。特に小指を使うのが慣れないという方も多いでしょう。でも、この形は多くの曲で頻繁に出てくるので、しっかり練習しておくことをお勧めします。
コツとしては、まず5弦と6弦の押さえ方を確認し、その後に1弦の3フレットを押さえる、という順番で練習すると良いでしょう。一度に全ての指を配置しようとすると混乱しやすいので、段階的に指を置いていきます。
Dコード(ディーコード)
Dコードも、多くの曲で使われる基本的なコードです。G、C、Dの3つのコードを覚えれば、シンプルな曲なら弾けるようになります。
押さえ方:
- 1弦:2フレットを中指で押さえる
- 2弦:3フレットを薬指で押さえる
- 3弦:2フレットを人差し指で押さえる
- 4弦:開放
- 5弦、6弦:鳴らさない(×)
Dコードを押さえる際は、5弦と6弦を鳴らさないように注意しましょう。これは、右手(ピッキングハンド)で1弦から4弦までだけを弾くことで実現します。最初は難しいかもしれませんが、練習を重ねるうちに自然とできるようになります。
また、Dコードは指が密集するため、指同士が干渉しやすいコードです。各指をしっかり立てて、フレットのすぐ後ろを押さえるようにしましょう。
Amコード(エーマイナーコード)
Amコードは、マイナーコードの中でも比較的押さえやすく、切ない雰囲気を出したい時によく使われます。
押さえ方:
- 1弦:開放
- 2弦:1フレットを中指で押さえる
- 3弦:2フレットを薬指で押さえる
- 4弦:2フレットを人差し指で押さえる
- 5弦:開放
- 6弦:鳴らさない(×)
Amコードも、Dコードと同様に指が密集するコードです。特に初心者の方は、3弦と4弦の2フレットを別々の指(薬指と人差し指)で押さえるのが難しいと感じるかもしれません。
コツとしては、まず4弦の2フレットを人差し指で押さえ、次に3弦の2フレットを薬指で、最後に2弦の1フレットを中指で押さえるという順番で練習すると良いでしょう。また、6弦を鳴らさないように注意することも大切です。
Emコード(イーマイナーコード)
Emコードは、初心者にとって最も押さえやすいコードの一つです。2つの指だけで押さえられるので、最初に挑戦するのにぴったりです。
押さえ方:
- 1弦:開放
- 2弦:開放
- 3弦:開放
- 4弦:2フレットを中指で押さえる
- 5弦:2フレットを人差し指で押さえる
- 6弦:開放
Emコードは、すべての弦を鳴らすことができます。そのため、ストロークの練習にも適しています。「全ての弦をきれいに鳴らす」という基本的なストロークのコツを掴むのに役立ちますよ。
私の教室では、ギターを始めたばかりの生徒さんには、まずこのEmコードから練習してもらうことが多いです。比較的簡単に押さえられるので、初めての成功体験を得やすいコードなんです。
Fコード(エフコード)
Fコードは、初心者にとって最初の大きな壁となることが多いコードです。人差し指で複数の弦を同時に押さえる「バレーコード」の形になるため、力が必要で、最初はきれいに鳴らすのが難しいでしょう。
押さえ方(基本形):
- 1弦、2弦:1フレットを人差し指で同時に押さえる(バレー)
- 3弦:2フレットを中指で押さえる
- 4弦:3フレットを薬指で押さえる
- 5弦:3フレットを小指で押さえる
- 6弦:鳴らさない(×)または1フレットまでバレーを伸ばす
初心者の方には、まずFコードの簡易版から始めることをお勧めします。
簡易版の押さえ方
- 1弦:1フレットを人差し指で押さえる
- 2弦:1フレットを人差し指で押さえる(1弦と同時にバレー)
- 3弦:2フレットを中指で押さえる
- 4弦:3フレットを薬指で押さえる
- 5弦、6弦:鳴らさない(×)
この簡易版なら、人差し指で押さえるのは1弦と2弦だけなので、比較的押さえやすいでしょう。音色は本来のFコードと少し異なりますが、多くの曲では代用できます。
初心者が覚えるべき6つの基本コード
03 コードを効率的に覚えるための練習方法
基本コードの押さえ方を知ったところで、次はそれらを効率的に覚えるための練習方法を見ていきましょう。
1. 一つのコードをマスターしてから次へ
初心者の方がよくやってしまうのが、一度にたくさんのコードを覚えようとすることです。しかし、これは非効率的です。まずは一つのコードをしっかりマスターしてから、次のコードに進むことをお勧めします。
例えば、最初にEmコードを完璧に押さえられるようになるまで練習し、その後にAmコード、Cコード、という具合に一つずつ増やしていきましょう。
「完璧に押さえられる」とは、以下の状態を指します:
- 全ての弦がクリアに鳴る(押さえるべき弦が鳴らない「デッド音」がない)
- 開放弦がビビらない(指が他の弦に触れていない)
- コードフォームを見なくても、スムーズに指を配置できる
私の経験では、一つのコードをマスターするのに3〜7日程度かかることが多いです。焦らず、一つずつ確実にマスターしていきましょう。
2. コード切り替え練習
一つ一つのコードが押さえられるようになったら、次はコード間の切り替えを練習します。これが実際の曲を弾く際に最も重要なスキルです。
簡単な組み合わせから始めましょう:
- Em ⇔ Am
- C ⇔ G
- G ⇔ D
- Am ⇔ C
練習方法は以下の通りです:
- メトロノームを使い、遅いテンポ(例:60BPM)で設定します。
- 4拍ごとにコードを切り替えます(例:Em 4拍 → Am 4拍 → Em 4拍…)。
- 少しずつテンポを上げていきます。
- 慣れてきたら、2拍ごと、1拍ごとと切り替えのスピードを上げていきます。
この練習を毎日10分程度行うだけでも、コード切り替えのスピードは驚くほど向上します。私の生徒さんでも、最初は「指が全然間に合わない」と言っていた方が、2週間ほどでスムーズに切り替えられるようになったケースがたくさんあります。
3. コード進行を使った練習
複数のコードを組み合わせた「コード進行」を練習すると、より実践的なスキルが身につきます。多くの曲で使われる定番のコード進行を練習しておくと、上達が早くなります。
代表的なコード進行の例:
- C → G → Am → F(4コード進行として有名)
- C → Am → F → G(同上)
- G → Em → C → D(多くのポップスで使われる)
これらのコード進行を、まずは遅いテンポで、各コード4拍ずつ鳴らす練習をしましょう。慣れてきたら、2拍ずつ、さらには1拍ずつと速度を上げていきます。
この練習方法の良い点は、実際の曲に近い形で練習できることです。で練習できるので、モチベーションも維持しやすいでしょう。
4. 実際の曲に挑戦する
基本コードをある程度押さえられるようになったら、実際の曲に挑戦してみましょう。初心者向けの簡単な曲から始めることをお勧めします。
初心者におすすめの曲の例:
- 「キセキ」(GReeeeN):G, D, Em, Cadd9(Cの変形)
- 「小さな恋のうた」(MONGOL800):F, C, G, Am
- 「チェリー」(スピッツ):C, F, G, Am
- 「3月9日」(レミオロメン):G, Cadd9, D, Em
曲を練習する際のポイントは、無理をせず、最初はゆっくりとしたテンポで練習することです。コードが切り替わる部分でいったん止まっても構いません。徐々にテンポを上げていけば、やがてスムーズに弾けるようになります。
私の教室でも、基本コードを覚えた後は、なるべく早く実際の曲に挑戦してもらうようにしています。「好きな曲が弾けた!」という成功体験が、その後の練習のモチベーションにつながるからです。
04 コード練習でよくある問題と解決法
コードを練習する中で、多くの初心者が直面する問題とその解決法を見ていきましょう。
問題1:弦がビビって(ブザーのように)鳴る
これは、押さえた指が別の弦に軽く触れていることが原因です。
解決法:
- 指をしっかり立てて、フレットのすぐ後ろを押さえるようにしましょう。
- 各指の位置を少しずつ調整して、最適な位置を見つけます。
- 一弦ずつ弾いて、どの弦がビビっているかを確認し、対応する指の位置を修正します。
問題2:手や指が痛くなる
特に練習を始めたばかりの頃は、指先や手首、腕が痛くなることがあります。
解決法:
- 無理をせず、痛みを感じたら休憩を取りましょう。短時間の練習を複数回に分けるのも効果的です。
- 指先の痛みは、練習を続けるうちに自然と指にタコができて和らぎます。
- 手首や腕の痛みがある場合は、ギターの持ち方や姿勢を見直してみましょう。
私も初めてギターを始めた頃は、15分も練習すると指先が痛くて休憩が必要でした。でも、1〜2週間続けるうちに徐々に慣れてきて、今では何時間弾いても痛みを感じません。これは誰もが通る道なので、諦めずに少しずつ練習を続けましょう。
問題3:コード切り替えがスムーズにできない
これは最も一般的な悩みの一つです。コード自体は押さえられるのに、切り替えの際にテンポが乱れてしまう問題です。
解決法:
- 極端に遅いテンポから始めて、確実に切り替えられることを優先しましょう。
- 「共通の指」に注目してみてください。例えば、CコードからGコードに移る際、中指は同じ弦(4弦)を押さえているので、この指を軸にして他の指を動かすとスムーズになります。
- 切り替える2つのコードを交互に、まずは「形を作る」だけの練習をしてみましょう。音を出さずに、フォームの切り替えだけを繰り返し練習します。
コード切り替えがスムーズにできるようになるには時間がかかりますが、継続的な練習で必ず上達します。私の教室でも、最初は「切り替えが間に合わない」と悩んでいた生徒さんが、1ヶ月後には難なく切り替えられるようになっています。
05 コード表の活用法
コードを覚える際には、コード表(コードダイアグラム)を活用すると便利です。コード表は、ギターのフレットボードを縦から見た図で、どの位置にどの指を置くかを視覚的に示したものです。
ただし、コード表の見方自体に慣れる必要があります。基本的な見方は以下の通りです:
- 縦線:ギターの弦(左から6弦、5弦…1弦)
- 横線:フレット(上から順にナット、1フレット、2フレット…)
- 黒丸:押さえる位置
- 数字(1, 2, 3, 4):使用する指(1=人差し指、2=中指、3=薬指、4=小指)
- ○:開放弦(押さえずに弾く弦)
- ×:鳴らさない弦
コード表を見る際は、まず全体の形を把握し、次に各指の位置を確認し、最後に開放弦と鳴らさない弦をチェックするという順番で見ていくと理解しやすいでしょう。
最初のうちはコード表を見ながら練習することになりますが、徐々に見なくても押さえられるようになることが目標です。「筋肉の記憶」として体に覚えさせるイメージで練習しましょう。
06 コードの仕組みを理解する(少し発展的な内容)
ここまで実践的なコードの押さえ方と練習方法を中心に解説してきましたが、少し余裕ができたら、コードの仕組みについても理解を深めると良いでしょう。
コードは基本的に、「ルート(根音)」「3rd(第3音)」「5th(第5音)」の3つの音で構成されています。
例えば、Cメジャーコードの場合:
- ルート:C(ド)
- 3rd:E(ミ)
- 5th:G(ソ)
Amマイナーコードの場合:
- ルート:A(ラ)
- 3rd:C(ド)- メジャーコードより半音低い
- 5th:E(ミ)
メジャーコードとマイナーコードの違いは、主に3rdの音が半音違うことにあります。これが、メジャーコードが明るく、マイナーコードが暗い印象を与える理由です。
こうした理論を理解すると、新しいコードを覚える際の助けになりますし、作曲やアレンジの際にも役立ちます。ただし、初心者のうちは理論よりも実践を優先し、たくさんコードを弾いて感覚を養うことが大切です。
コードを構成する音の理論的な仕組み
07 実践的なコード練習プラン
最後に、初心者の方が効率よくコードをマスターするための、4週間の練習プランを紹介します。毎日15〜30分程度の練習を想定しています。
第1週:基本コードの形を覚える
- 1日目:Emコードを練習
- 2日目:Amコードを練習、Emの復習
- 3日目:Cコードを練習、EmとAmの復習
- 4日目:Gコードを練習、これまでのコードの復習
- 5日目:Dコードを練習、これまでのコードの復習
- 6日目:簡易版Fコードを練習、これまでのコードの復習
- 7日目:全てのコードの復習と、簡単なコード進行(Em→Am→C→G)の練習
この週のポイントは、各コードの形を正確に覚え、全ての弦がクリアに鳴るようにすることです。速さよりも正確さを重視しましょう。
第2週:コード切り替えの練習
- 8〜10日目:基本的なコード切り替え(Em⇔Am、C⇔G、G⇔D)を練習
- 11〜12日目:少し難しいコード切り替え(C⇔F、Am⇔F)を練習
- 13〜14日目:4コード進行(C→G→Am→F、G→Em→C→D)の練習
この週のポイントは、コード間のスムーズな移動です。最初はゆっくりと、徐々にテンポを上げていきましょう。
第3週:ストロークパターンの導入
- 15〜17日目:基本的なストロークパターン(ダウンストロークのみ、ダウン・アップの組み合わせ)を練習
- 18〜21日目:コード進行にストロークパターンを組み合わせた練習
この週のポイントは、コード切り替えにリズム感を加えることです。メトロノームを使って、一定のテンポを保つ練習をしましょう。
第4週:実際の曲に挑戦
- 22〜28日目:簡単な曲(「キセキ」「小さな恋のうた」など)の練習
この週のポイントは、これまで練習してきたスキルを実際の曲で活かすことです。最初はゆっくりと、少しずつテンポを上げていきましょう。
このプランは一例ですが、自分のペースに合わせて調整してください。大切なのは毎日継続して練習することです。短時間でも毎日続けることで、確実に上達していきます。
私の教室でも、このようなステップで練習を進めていく生徒さんが多いですが、4週間もあれば簡単な曲なら弾けるようになる方がほとんどです。最初は誰もが初心者です。諦めずに続けることが、上達の鍵となります。
コードを覚えることは、ギター演奏の基礎となる重要なスキルです。この章で紹介した方法で練習を続ければ、必ず上達し、多くの曲を弾けるようになります。焦らず、楽しみながら練習を続けていきましょう!
私の教室でも、レッスンの始めには必ずチューニングの時間を設けています。生徒さんからは「チューニングが合うと、同じコードなのに全然響きが違う!」という驚きの声をよく聞きます。それだけチューニングは音楽の基礎として大切なんですね。